山形県酒田市で2019年3月7日14時頃、包丁を持った不審な人物の目撃情報があった。緑色のニット帽を被り、手に文化包丁を持ちながら歩いていたという。年齢は60〜70代くらいだったそうだ。


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この不審者情報は、市の公式フェイスブックや警察の防犯メールで伝えられ、地元メディアも報じていたのだが...。その日のうちに、事態は予想外の展開を迎えることになった。

「野菜を収穫し帰宅途中だった」

実は「不審な人物」とされたこの男性、ただの農家だった。市が7日18時30分に更新したフェイスブックで、

「先ほど午後2時20分に目撃情報があった大田新田の不審者情報については、付近の農作業に来ていた方だったことが警察の調べで判明しました」

と伝えたのだ。

当初、今回の不審者情報について、地元局のさくらんぼテレビも「包丁持ち歩く男が目撃される」などと報道していたが、市の発表を受けてさっそく情報をアップデート。記事の末尾に、

「警察によると、酒田市で目撃された不審者と見られた男性は、近所で野菜を収穫し帰宅途中だったことが分かった」

との一文を追記している。

こうした一連の流れは、インターネット上でも話題に。何事もなくてよかったと安心する声が出たほか、「地元です。確かにあるあるだなー」「山形では日常茶飯事」と呟くユーザーの姿も。確かに、鎌など作業用の刃物を持った農家の姿は、田舎ではよく見る光景だろう。

そのほか、不審者ではなかったと正確な情報を改めて伝えた対応について、「こうやって納得できるレベルで説明してくれてるのすごくいいと思います」「なーんだ(笑)で済まさせてくれるのも助かります」と評価する声も出ていた。