食道上部に錠剤パッケージが詰まったままに…(画像は『The Guardian 2019年1月16日付「Woman had plastic pill packet lodged in her throat for 17 days」(Photograph: BMJ Journals/PA)』のスクリーンショット)

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まさかと思うような出来事が起こってしまうものだ。このほど北アイルランドに住む女性が、錠剤を飲んだ際にプラスチックのパッケージまで飲み込んでしまい、17日間も食道上部に引っかかっていたことが症例報告専用オンライン・データベース『BMJ Case Reports』に報告され、『The Guardian』『Oddity Central』などでも伝えられた。

今回『BMJ Case Reports』に報告されたのは、北アイルランドに住む40代の女性(名は非公開)のケースで、この女性は昨年11月のある日、真夜中にトラマドールという鎮痛剤を服用した。ところがどういうわけか、錠剤のパッケージまで飲み込んでしまったようだ。しかし飲み込んだ時にも全く気付かず、女性は朝になって喉の奥に不快感を覚え、食べ物を飲み込むことに困難を感じた。

そこで女性は緊急外来へ出向き、喉の奥に異物の感覚があることを訴えた。耳や鼻、喉の専門チームが検査したところ、女性は水分を摂取することは可能で気道障害もなく、首を動かすことには何の問題もなかったが、胸と首のレントゲン検査を行うと喉の奥に擦り傷があることが分かった。これはおそらくパッケージを飲み込んだ時にできたもので、そのために不快感を引き起こしていたのだろうと後になって判明したが、検査ではパッケージが写し出されなかったため、医師は「改善が見られない場合は再来院するように」とだけ伝えて女性を帰した。

3日後に再び病院を訪れた女性は、症状が改善するまでステロイドや鎮痛剤を48時間投与され、その後退院した。それでも喉の奥の違和感は消えず5日後にバリウム検査を行ったが、その時にも異常なしと出た。しかしついに、外来で訪れた時に上部消化管内視鏡検査をしてもらうと、錠剤のパッケージが食道上部に引っかかっていることが判明。その後、パッケージは無事に除去された。

発覚までにアーマー州のクレイガボン・エリア病院とベルファストのロイヤル・ヴィクトリア病院を4回も行き来しなければならなかった女性は、「まさかパッケージごと薬を飲んでいたとは気付かなかった。3週間近くも喉の奥にあったのを知って驚愕した」と話していたという。

画像は『The Guardian 2019年1月16日付「Woman had plastic pill packet lodged in her throat for 17 days」(Photograph: BMJ Journals/PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)