飲酒欲求を抑制する新薬が承認された!依存症の治療に一役
大塚製薬はアルコール依存症患者における飲酒量を低減する「セリンクロ錠10ミリグラム」(一般名ナルメフェン塩酸塩水和物)の製造販売承認を取得した。飲酒の1―2時間前に服用することで飲酒欲求を抑える。抗酒薬や断酒維持が目的の断酒補助剤は国内でも既に販売されているが、多量な飲酒を繰り返すアルコール依存症患者が飲酒量を減らしていく過程を補助する薬剤は無かったという。デンマーク製薬のルンドベックと共同開発した。
C型肝炎ウイルスの治療剤なども
ギリアド・サイエンシズ(東京都千代田区)は、非代償性肝硬変を伴うC型肝炎ウイルス感染症などに対する治療薬「エプクルーサ配合錠」(一般名ソホスブビル/ベルパタスビル配合錠)の承認を得た。日本では従来、非代償性肝硬変を伴うC型肝炎ウイルス感染症に対して承認された薬はなかった。
肝硬変は程度により、代償性と非代償性に分けられる。非代償性肝硬変は、肝機能を代償することができない程度にまで悪化している状態を言い、静脈瘤出血や腹水、黄疸といった症状が出る。ギリアドはC型肝炎薬「ソバルディ」「ハーボニー」を既に販売しており、エプクルーサが発売されれば「C型肝炎の進行する病態のすべての過程において治療ができる品ぞろえになる」(広報)。
アステラス・アムジェン・バイオファーマ(AABP、東京都千代田区)は骨折の危険性の高い骨粗しょう症治療薬「イベニティ皮下注105ミリグラムシリンジ」(一般名ロモソズマブ遺伝子組み換え)が承認された。海外では米アムジェンとベルギーのユーシービーが開発してきたが、日本ではAABPとアステラス製薬が共同開発を進め、世界各国に先駆けて承認を取得した。
骨密度が低かったり、骨折の既往があったりする場合などは骨折のリスクが高いと考えられている。骨粗しょう症薬は既存品が多くあるものの、イベニティは骨形成促進と、古くなった骨を壊す働きを抑える骨吸収抑制の両作用で骨折リスクを低下させる。「骨粗しょう症に起因する骨折は、要介護の状態につながる主な要因の一つ」(スティーブ・スギノAABP社長)。同剤がそうした課題の解決にどれだけ貢献できるか注目が集まる。
(文=斎藤弘和)
