横浜vs土浦日大

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横浜、土浦日大 両チームの投手陣が持ち味を発揮!3回4奪三振無失点の好投を見せた1年生左腕・松本隆之介(横浜)

 6月に入り、夏の大会へ向けてどの学校も追い込み時期に入ってきた。茨城県土浦市では土浦市内の学校を中心に行われる土浦市長杯争奪大会があるが、その大会と同時に招待試合が2004年から行われている。

 今回は横浜を招いて開催。まず第1試合は横浜と昨夏茨城代表の土浦日大の一戦が行われた。試合は両チームの投手が持ち味を発揮した。

 横浜の先発マウンドに上ったのは木下 幹也(1年)だ。世田谷西シニア出身の木下はシニア全国選手権で優勝を経験。中学時代から常時140キロ台の速球、切れのあるスライダーを投げ、またテレビ番組の企画でプロの打者と対戦し、お茶の間でも話題になった大型右腕である。

 木下は立ち上がりから常時130キロ後半の速球を計測し、球場のスピードガンでは最速142キロを計測。高校1年生とは思えない球速・球威でしっかりと勝負ができる。投球フォームを見ると、ノーワインドアップから始動し、ゆったりと左足を上げていきながら、ヒップファーストを意識したダイナミックな投球フォーム。まだうまく右腕を旋回できず、球離れが早くなってしまうのが気になるが、欠点は少ない。120キロ前後のスライダー、チェンジアップもストライクが取れて、公式戦で投げられるレベルにある。2回、3回と得点圏に走者を背負うピンチを招きながらも、粘り強く投げ切り無失点に抑えた。

 4回表からは戸塚リトルシニア時代から評判だった松本 隆之介(1年)が登板。春季県大会でも145キロをマークするなど話題になった大型左腕は、1か月半前よりも安定したピッチングを見せてくれた。

 骨格が太く、がっしり体型をした木下と違い、松本は手足が長い細身の体型。勢いよく右足を高々と上げてからバランスを取り、そこから右腕のグラブを高々と上げ、テークバックを大きく取り真っ向から振り下ろすオーバーハンド。一連の動作を見ると体をバネのように使い、リリース時に一気に力を放出する使い方をしている。たとえ細身でもしっかりと力を引き出すことができる。

 ストレートは常時130キロ後半〜140キロ(最速142キロ)を計測。特に高めへ伸びるストレートが素晴らしく、空振りを奪うことができる。120キロ前後のスライダーを織り交ぜながら、3回を投げて、4奪三振、無失点の好投を見せた。

 タイプとしては日本ではなく、韓国球界で活躍し、北京五輪で日本戦で好投を見せ金メダルに貢献した剛腕左腕・キム・グァンヒョンを思い出させる投手。このままスケールダウンすることなく、凄さを求めてほしい投手だ。

好投を見せた富田卓(土浦日大)

 一方、土浦日大のエース・富田 卓(3年)も好投を見せた。テークバックを取った時、右ひじを折りたたんで真っ向から振り下ろす独特の投球フォームから繰り出す直球は常時133キロ〜138キロながら、回転数が高く球速表示以上に勢いを感じさせる。120キロ前後のチェンジアップが減速するように落ちる。このボールで横浜の打者から面白いように空振りを奪っていた。5回を投げて、被安打3、5奪三振、無失点の好投を見せた。

 富田は自身の投球について「秋が終わって、ボールの威力のなさが課題でした。冬はストレートの威力を向上させるために体づくりに励んできたので、その成果が出てよかったです」と手応えを実感。去年秋までは180センチ67キロと線が細かったが、180センチ81キロと増量。体づくりの成果がしっかりと現れていた。

 試合は6回裏、横浜は3番横浜 齋藤大輝の適時打で1点を先制すると、8回裏、8番山口海翔(2年)の代打・角田 康生(3年)のソロ本塁打で1点を追加する。

 9回表、横浜の3番手・黒須 大誠(2年)が3回無失点の好投。横浜が土浦日大を破り、完封勝ちを収めた。

 両チームの好投手の持ち味が出た試合となった。土浦日大の小菅勲監督は「今回は横浜高校さんのような強豪校と試合をさせていただき、とても貴重な経験となりました。接戦になったことも夏につながるはずです」と試合内容を評価していた。そして試合後、取材に答えてくれたエース・富田と主砲・井上 莞嗣は「夏は常総学院と明秀学園日立を破って甲子園に行きたいです!」と決意を新たにしていた。

(取材・写真=河嶋 宗一)