渡部暁斗(写真:gettyimages)

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ノルディックスキーの平昌五輪代表で、個人総合首位の渡部暁斗は3日、地元の長野・白馬村で開催されたワールドカップで4連勝を飾った。今季5勝で、「キング・オブ・スキー」と称されたレジェンド、荻原健司氏の6勝まであと1勝に迫っている。

五輪2大会で団体金メダルを獲得した荻原氏でも、個人での金メダルには届かなかった。だが、ソチ五輪で個人として20年ぶりの銀メダルを獲得した渡部は、「ほかの選手が僕にはかなわなかったという感じで金メダルを獲りたい」と、悲願の金に自信を見せている。

実際、荻原氏も3日放送、フジテレビ「スポーツLIFE HERO'S」で「今のジャンプ・クロスカントリーの強さを見たときに、彼に追いつけるライバル選手はいません」と、北野建設で自ら指導する渡部が圧倒的な金メダル候補だと太鼓判を押した。

また、3日のW杯優勝について、荻原氏は「前半のジャンプで首位に立ったこと」が鍵だったとコメント。「クロスカントリーの走力は十分にある」渡部だけに、ジャンプでのリードを逃げるだけという勝ちパターンをつくることができたと称賛している。

荻原氏によると、渡部は平昌五輪で「日の丸を振ってゴールしたい」と言っているそうだ。そのためには、後ろにライバルがいない、タイム差が離れている余裕が必要となる。それだけ、他の追随を許さない勝ち方での金メダルを目指しているのだ。

平昌五輪でこれを実現するために、荻原氏は再度、前半のジャンプで首位に立ち、後半のクロスカントリーで力強く走り切ってほしいと期待を寄せた。