10位Tに浮上した宮里優作が、胸中複雑なワケとは…?(撮影:米山聡明)

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<〜全英への道〜ミズノオープン 3日目◇27日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(7,404ヤード・パー72)>
妹・宮里藍の引退発表を受けて、早朝7時25分から会見を開く異例の状況。騒がしい周囲にも集中力は切らさなかった。宮里優作は強風でリーダーボードが停滞する中4バーディ・3ボギーの“71”で回り、トータル3アンダーの10位タイでホールアウト。単独首位に立ったチャン・キム(米国)とは8打差がついたものの、「何とかつながりましたね」。上位フィニッシュを期待できる位置に食い込んだ。
宮里一家大集合!満面の笑みを見せる優作と藍
藍引退については「選手からも本当なの?とか声をかけられましたね」と近くにいるからこそ、その反響の大きさはひしひしと感じていた。それでも、「ファンの方からも“藍ちゃんおつかれさま!”“藍ちゃんによろしくー!”とか声かけられて(笑)。僕も強風の中だと藍ちゃんはスピン量少ないから楽だろうなぁなんて考えていましたね」と過度に反応しすぎることもなく、騒動にも冷静に18ホールを回り切った。
1番ではセカンドをピン手前につけてバーディを奪取。6番パー5でもバーディを奪うと、7番から9番まではすべて寄せワンで切り抜けるなど、耐えながら浮上のチャンスを待った。中盤は11番、12番、14番と3つのボギーで後退したが、17番、18番を連続バーディで締めてフィニッシュ。「もっと伸ばしたかった。4アンダーか5アンダーくらいにいけたらと思っていた」と目標には届かなかったものの、何とか及第点をつけられる内容だった。
上位4名にかかる「全英オープン」出場権も狙えるポジションに来た。宮里も「出来ればここで決めたい」と意気込むが、「あんまり邪魔しちゃいけないのかな…」と複雑そうな表情も浮かべる。
現在2位に2,500万円近くの差をつけて賞金ランク1位につけている宮里は、次週「日本ゴルフツアー選手権 森ビル杯 ShishidoHills」までの賞金ランキング上位2名という出場資格で出場権獲得が確定的。今週を逃しても全英行きは見えていると言っていい。だが、その宮里が今大会4位以内に入っても出場権の繰り下がりはないため、上位で争う選手にとっては貴重な一枠を有資格者に持っていかれる状況となるためだ。
「やっぱりなるべくたくさんの選手に行って欲しいですからね」と宮里も状況を把握はしているがもちろん手を抜くことはできない。「難しいところですけど、一生懸命頑張ります」と話して最終日を見すえた。
ちなみに、今週宮里が出場権を獲得した場合、賞金ランク2位までの資格は下位に繰り下がる。
【国内男子賞金ランキング(関西OP終了時)】
1位:宮里優作(57,899,412円)
2位:久保谷健一(32,665,120円)
------出場権獲得ライン------
3位:プラヤド・マークセン(32,372,718円)※全英出場権獲得済み
4位:今平周吾(30,488,595円)
5位:藤本佳則(29,052,653円)
6位:梁津萬(27,260,000円)
7位:ジュビック・パグンサン(26,356,250円)
8位:谷口徹(21,648,250円)
9位:ブラッド・ケネディ(21,011,500 円)
10位:宮本勝昌(18,385,030円)
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