昨日(3月5日)、ダイバーシティ東京 プラザ フェスティバル広場に設置されていた「実物大ガンダム立像(RG1/1 RX78-2ガンダム Ver.GFT立像)」のクロージング・セレモニーが開催されています。





●「実物大ガンダム立像」とは



2009年夏、臨海副都心エリア・潮風公園に52日間で約415万人を動員し、大きな反響を呼んだGREEN TOKYO ガンダムプロジェクトにて、全高18m実物大ガンダム立像「RG1/1 RX-78-2 ガンダム Ver.G30th」が登場。
その後、「模型世界首都 静岡ホビーフェア」に「RG1/1 RX-78-2 ガンダム」として、ガンダム代表的装備であるビーム・サーベルを右手に持った新たな姿で登場。
そして、2012年春「RG1/1 RX-78-2 ガンダム Ver.GFT」がガンダムファンへ感謝の気持ちを込め、再び臨海副都心エリアの大地を踏みしめ、現在に至る。

臨海副都心エリアのシンボル的存在と認知され、海外からも多くの観光客が訪れた実物大ガンダム立像が、昨日をもってその役目を終えることになりました。
クロージング・セレモニーでは、これまでの実物大ガンダム立像の歴史を振り返るとともに、これから始動する新プロジェクトについての報告が行われています。





「実物大ユニコーンガンダム立像」発表の瞬間、ファンからどよめきが!


「株式会社バンダイナムコホールディングス」代表取締役社長・田口三昭氏


「『機動戦士ガンダム』は、皆様ご存知のようにSF作品であります。SFでありながらこの実物大ガンダムを見ますと、まさに我々の世界にリアルに存在する、あたかも前からこの世界にあったかのごとく存在感を保つわけであります。このガンダムを通して、皆さんには色んな空想・想像をしていただきました。『ザクはどうなんだろう?』『ガンダムはどこを向いてるんだろう?』といった想像を聞く度に、我々は非常に喜んだわけであります。1/144のガンダムから始まって1/1に至るまで37年間、ガンダムは皆さんに支えてもらってきたわけです。これまで頑張ってくれたRX78ガンダム、非常に名残惜しいというか涙が出そうになりましたが、今日で一旦お別れになります。ただ、新しい姿、新しいスタイルでまた皆様の前にガンダムがお披露目できるような企画も考えていきたいなと思っておりますので、そちらの方もご期待いただけたらなと思います」

「株式会社創通」代表取締役社長・出原隆史氏


「この7年半の間、潮風公園で415万人、静岡ホビーセンターで160万人、このダイバーシティ東京に至っては来館者のべ7000万人超という本当にたくさんの人にこの立像を身近で体感していただくことができました。その中には、ガンダムを知らなかった方、たまたま買い物に来た方も多く含まれていたと思いますが、この立像がガンダムを知るきっかけになったと思います。もともと、これほど長く立ってる予定ではなかったガンダム立像に『ご苦労様』というねぎらいと、関係者の方、ファンの方に感謝の言葉を伝える場としてこのセレモニーを開催させていただきました」

「株式会社サンライズ」代表取締役社長・宮河恭夫氏


「私、いくつか間違えてはいけない発表をいたしますので、原稿を見ながら発表をさせていただきます。私からは実物大ガンダム立像に続く新プロジェクトの発表をまずさせていただきます。我々は2017年秋を目標に『実物大ユニコーンガンダム立像』を……」
(ファンから「オーッ!」というどよめきが)


「ありがとうございます。このユニコーンガンダムなんですが、2010年から映像展開をしました『機動戦士ガンダムUC』に出てくる主役のモビルスーツです。この新プロジェクトのお話をいただいて、たくさん色んな方とお話をして、何の機械にしようかかなり悩みました。ユニコーンにした理由がいくつかございまして、RX78に続く宇宙世紀のものであるということが一つ。それから、ユニコーンガンダムはご存じの方もいると思いますが、小説からスタートして映像展開と同時にブルーレイを売ったり、ネット配信をしたり、非常にチャレンジをしました」


「やはり、ガンダムは常にチャレンジを忘れてはいけません。ユニコーンがかなりエポックメイキングな作品であるということを加味して、ここに実物大のユニコーンを作ることにしました。2017年秋にはここにユニコーンガンダムが立ちますので、ご期待ください」


「ユニコーンというのは一角獣で、作品の中で『可能性』という言葉がたくさん出てきます。可能性の象徴ということでユニコーンが出るのですが、そのような意味でも我々は宇宙に住むことの可能性、人とわかり合うことの可能性、それから人の持つ可能性をこの場で皆さんにアピールできればと考えていますので、是非よろしくお願いいたします」

また、同時にダイバーシティ東京プラザ7階にて、2017年7月を目標に株式会社バンダイが「THE GUNDAM BASE TOKYO」をオープンすることも発表されています。
「これは、ガンプラを中心とした世界で一番大きな総合施設になる予定ですので、ぜひご期待ください」(宮河氏)



「それから、現在この後ろにあるガンダム立像ですが、これは今2019〜2020年に向けてやっております『ガンダム GLOBAL CHALLENGE』に装いを新たに進化した形で出したいと考えておりますので、本日で公開を最終日にさせていただきたいと思います」(宮河氏)

アニメ特別編集映像とともに披露された、ピアノ三重奏による「哀戦士」「めぐりあい」「翔べ! ガンダム」


その後、ピアノ三重奏による“機動戦士ガンダムスペシャルメドレー”が披露されました。


編曲は、シリーズ最新作『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の音楽に携わった横山克氏によるもの。演奏されたのは、「哀戦士」「めぐりあい」「翔べ! ガンダム」の3曲です。
「『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』まで至る機動戦士ガンダムシリーズの歴史は、38年にもなります。誰もが聴いたことのあるファーストガンダムの楽曲、その重さを感じながらピアノ3重奏にアレンジしました」(横山克氏からのコメント)

このスペシャルメドレーは、アニメ特別編集映像とともに行われています!




ビッグサプライズ、富野由悠季監督が登場!


そして、最後にビッグサプライズ、『機動戦士ガンダム』総監督、富野由悠季氏が登場したのです!


姿を現した瞬間、大勢のファンから「おぉーっ!」というどよめきが起こりました。


「今日は、この1/1実寸大ガンダム立像のクロージングの会でありますが、すでに皆さんご存知の通り、この後に予定もございます。そういう意味で、ここで今日ご挨拶させていただきますが、最後の挨拶ではありません。一アニメ作品からできたキャラクターがこういう実寸大の形でこういう場所に立たせていただいて、なおかつ皆様方のような方がいらしていただくことによって、この10年近い歴史の中で皆さん方が作ってくださったこの会場の雰囲気、場が持っている力がガンダムをこういう形にさせてくれたんじゃないかと思っています。一企業が1/1立像を作っただけのことではないということを本当にしみじみ感じさせていただきました。『ものを作るというのはこういうことなんだ』、つまり皆さん方のお力をいただいて何か次の新しいものを作れるんじゃないかなということを思わせていただきました。現に、次のガンダムも立ち上がります。そして、さらにまた次のガンダムも立ち上がる“らしい”です。そういう姿を見てもらうことによって、次の若い世代が『じゃあ、僕たち私たちはこういうものを作っていきたい』『こういう未来があるのかもしれない』と思ってもらえるんじゃないかと思っています。逆に、そういうものを提供することのできた年寄りとしてはとてもうれしいと思うし、これ以後、今ここにいらっしゃるお若い方たちに、次のもっと素晴らしいものを作っていただけたら、とてもうれしいと思います。今後とも、皆様方の力がなければこういうものは作れません! これ以後のご声援、よろしくお願いいたします」



(寺西ジャジューカ)