中国版国際宇宙ステーション建設プロジェクトの一環として、15日に内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから無人宇宙実験室「天宮2号」を積んだロケット「長征2号F」が打ち上げられた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国版国際宇宙ステーション建設プロジェクトの一環として、15日に内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから無人宇宙実験室「天宮2号」を積んだロケット「長征2号F」が打ち上げられた。

 中国の航空宇宙技術は近年著しい進歩を遂げているが、中国メディアの快報はこのほど、中国工程院院士であり、航空宇宙技術の専門家でもある中国人研究者の言葉を引用し、「日本のロケット技術は中国より先に進んでいる」と評価した。

 記事が「日本のロケット技術は中国より進んでいる」と主張する1つ目の点は「エンジン」だ。「日本は第4世代エンジンを使用しているが、中国は依然として第2、第3世代のエンジン技術を使用している」と説明。

 さらに「燃料」についても、日本が使用している燃料は「液体水素と液体酸素による第4世代のクリーンな液体燃料」であるのに対して、中国は「第2世代の非対称ジメチルヒドラジン及び四酸化二窒素」だと説明。さらに、四酸化二窒素と空気が反応すると猛毒物質が生成されると説明、「この種の燃料は国外では数十年前に淘汰されているもの」と指摘した。

 記事はこの他にもロケットの外形や蓄積された技術、宇宙探査用ロケットなどの点で日本は中国よりも先に進んでいると指摘している。有人宇宙飛行を成功させるなど、宇宙開発の実績という点で、中国は日本を圧倒的に上回っているものの、技術的には日本のほうが中国を上回っているというのが現実のようだ。また、日本は単独の有人宇宙飛行は行っていないが、小惑星探査機はやぶさの快挙から分かるとおり、非常に高い宇宙開発技術を持っている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)