台湾鉄道提供

写真拡大 (全2枚)

(苗栗 12日 中央社)台湾高速鉄道(高鉄、新幹線)苗栗駅への乗り継ぎを便利にしようと、北側への移転工事が進められていた台湾鉄路(台鉄)豊富駅が10日、新たに供用開始された。高鉄苗栗駅までは全長約90メートルの屋根付き連絡通路を利用すれば、徒歩約2分で到着できる。利便性向上により、利用者の増加が見込まれている。

新たな豊富駅は2014年9月に着工。2年近くにおよび工事が行われた。駅舎は客家の民家や苗栗の古窯の特徴であるレンガ壁を基礎に、外観には客家の象徴であるアブラギリの花びらが舞う姿がデザインされた。駅構内はバリアフリーが採用され、エレベーター、授乳室、駐車場なども完備されている。

台鉄苗栗駅の江国聖駅長によると、豊富駅は無人駅で、これまで毎回の乗降車人数は平均10人にも満たなかった。今後は人員を配置し、乗客の誘導を行うという。現在、同駅に停車するのは各駅停車の区間車のみ。今後停車本数が増えるかについては、10月のダイヤ改正時に需要の見直しを行うとした。

新駅の供用開始に合わせ、県外の人々に苗栗旅行に遊びに来てもらおうと、苗栗県政府文化観光局は台鉄と高鉄の2つの鉄道を主軸とした観光路線を提案。16カ所の駅とそれぞれの駅から徒歩30分以内で行ける観光スポットを紹介している。

(管瑞平/編集:名切千絵)