破たん後数ヶ月以内に、「破たん日までの利息をつけて中途解約をする」もしくは「新しく設定される(低い)新金利でそのまま満期日まで預ける」かを選択するよう通知が送られてきます。

銀行が破たんして慌てて定期預金を中途解約すると、ふつうの中途解約扱いになってしまい、定期預金を預けたときから破たん日までの利息もつかなくなってしまいます。

なので、通知がくるまで、“何%の新金利で定期預金が継続できるか”を楽しみにしながら待つのがいいかと思います。

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ただし、破たん後数ヶ月以内の満期日が近い定期預金については、満期日まで預けていれば満期日までの利息がつきます。

ということで、満期日がかなり先の定期預金も、満期日が近い定期預金も、銀行が破たんしたからといって慌てて中途解約しないほうが得策ということです。

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以上のように、預金が元本1000万円までの人は、銀行が破たんしてもあわてる必要はありません。生活に必要なお金を引き出したら、あとは預金保険機構の破たん処理の進行を見守っていればいいのです。預金が1000万円以上ある人は、銀行の破たんに備えて1つの銀行に預ける金額は最高でも元本1000万円までにして、日ごろから複数の銀行に分散して預けておきましょう。

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<プロフィール>

おおいみほ

ファイナンシャルプランナー(AFP)/二級ファイナンシャル・プランニング技能士

銀行にて、預金商品やローン商品、クレジットカード商品のマネジメント業務を経て、現在はウェブサイトなどのマネー関連記事の執筆、個人投資家として活動中。

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