中国自動車市場で日系車の販売が好調だったことについて、中国メディアの今日頭条はこのほど、「誰が日系車の勢いを止められるか?」と題する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国自動車市場で日系車の販売が好調だったことについて、中国メディアの今日頭条はこのほど、「誰が日系車の勢いを止められるか?」と題する記事を掲載した。

 世界でもっとも革新的な企業を選出する「TOP100グローバル・イノベーター2015」に日本からは40社が選出された。日本は米国の35社を超え世界最多となったが、中国からは1社も選出されなかった。自動車関連の企業は10社が選出され、そのうち8社が日本企業であり、日本の自動車企業の好調ぶりを示した。

 記事は、「TOP100グローバル・イノベーター2015」の結果は日本の先進的な科学技術がすでに各分野に浸透していることを意味していると主張。世界の多くの自動車メーカーは知名度があっても、日本の自動車メーカーの「革新性に匹敵するメーカーはない」と論じた。

 エコや環境保護が世界の自動車業界のテーマになりつつある今、日系車は間違いなく世界をリードする存在だ。例えば、トヨタはこのほど新型プリウスの受注台数が発売から約1カ月で10万台に達したと発表したが、記事は「改めてトヨタが新エネルギー市場で相当高い人気を集めていることを証明した」と論じている。

 現在の日中関係は微妙ではあるものの、中国自動車市場における日系車の販売増にはほとんど影響はない。実際、15年はトヨタ、日産、ホンダとも販売台数を大幅に伸ばしている。記事は、日系車の好調ぶりは中国における新エネルギー戦略の推進と関係があると分析している。

 その一例が、トヨタが発表した環境チャレンジ2050だ。この戦略発表後に中国で発売したハイブリッドのカローラとレビンの予約が好調なのは、従来型の自動車とほとんど変わらない価格と、トヨタの先端技術が中国人消費者の信頼を得たからだ。日産とホンダも16年に新エネルギー戦略車の投入を予定しており、ハイブリッドカーの潜在的なマーケットは非常に大きく、日本の自動車メーカーにとっては「巨大なケーキのようだ」と表現している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)