代表メンバーが語る本田圭佑の変化と影響力…新世代の“盛り上げ役”は誰に?
槙野が言うように、本田が今の日本代表の絶対的中心なのは間違いない。とはいえ、彼も来年6月には30歳の大台を迎える。いつまでも彼に多くの責任を託し続けるのはリスクが高いと言わざるを得ない。この状況を打破するためにも、本田や長谷部のようにリーダーシップのある若手の出現が待たれるばかり。それは槙野も危惧するところだ。「一つ気になるのは、選手の誕生日とかチームのイベントがある時。28歳の俺がまだ仕切ってるんですよ。下にいっぱい選手がいるのにね。そういう時に若い選手が率先して動いて勢いつけてくれないと。いつまでも俺に頼ってたらダメだよね」と若きムードメーカーの台頭を待ち望んでいた。
「今の五輪世代(U-22日本代表)はホントに静かで、食事会場もシーンとしているっていうから、ホント心配だよね。1月の最終予選を突破したら、オーバーエイジでリオデジャネイロ・オリンピックに手を挙げたいくらい。テグさん(手倉森誠監督)にも『試合に出なくてもいい。ベンチで盛り上げるからお願いしますよ』ってアピールするよ」
槙野がこう冗談交じりに言うほど、若い世代は感情や情熱を前面に押し出さない傾向が強いようだ。
かつてカズ(三浦知良/横浜FC)が「日本をワールドカップに連れていく」という名言を残して、多くのファンや選手たちを感動させたが、そうやって自己表現をする人間が一人でも多く出てこないと、日本サッカー界は活性化されない。それは2016年以降の大きな課題だろう。
本田には今後もチームの攻撃の軸、コミュニケーションの柱として君臨してもらう必要がある。だが、その一方で本田依存症から脱することも日本代表の重要テーマ。果たして誰がその大役を担うのか。年齢に関係なく自己主張し、日本サッカー界をけん引できる人間の出現が待たれる。
文=元川悦子

