在宅で仕事する我々ライターのような人種は外出する機会も激減し、買い物でさえ自宅内で済ます方向に寄っていきます。通販です。Amazonです。書籍、DVD、生活用品、その他諸々……。いつも、お世話になってます!

そんな強い味方・Amazonで、今ではこんなものまで購入できるらしい。ウェブを通じて僧侶が手配できるサービス「お坊さん便」は、12月8日より『法事法要手配チケット』(35,000円)なる商品をAmazonに出品しているそう。

良心的な戒名授与の料金




ではまず、「お坊さん便」についての説明から。法事・法要やお葬式の際、お坊さんの手配が必要になりますよね? しかし、大方の人は勝手がわからないと思います。要するに「お坊さんとの仲介に立ってくれるサービス」のニーズが、市井には確実にありました。
中でも、特に我々が把握していないのは料金について。そこで「お坊さん便」では、料金を明瞭化しています。法事・法要への手配は一律35,000円、お葬式への手配は55,000円〜、戒名の授与は20,000円〜と、あらかじめ提示してくれているのです。

「僧侶を手配する際、お布施の額は皆さまの"お気持ち"で決められることが多く、0円の方もいれば10万円をお支払いする方もいらっしゃいます。また、お車代やお膳料などが発生する場合もあり、相場がわからず不安を抱く方は少なくありません。『一体何をいくら払えばいいんだろう?』というお客様の不安を払拭すべく、当社では料金を明確化いたしました」(同サービスを運営する「株式会社みんれび」担当者)

特に戒名の授与に至っては、階級(戒名には階級がある)によって30〜100万円程度が相場になることもあるのだそう。そう考えると、「お坊さん便」が提示している料金は良心的です。

そんな同サービスがAmazonに進出しましたが、出品されるのは法事・法要用のチケットのみです。

「Amazonで商品を購入するとクレジットカードの審査等があるため、当社へ注文の連絡が入る過程でタイムラグが発生してしまうんです」(担当者)

お葬式の場合、前日、場合によっては当日の数時間前に僧侶手配希望の連絡を入れるお客さんも少なくない。Amazonだとタイムラグがあるゆえ、そういった緊急事態に応えられません。よって、Amazonでは『法事法要手配チケット』のみの販売となりました。

これが、ミソなんです。法事・法要のみに絞ったため、金額を35,000円に統一することができた。価格がアバウトだと、通販サイトへの出品は不可能です。

「数あるサイトの中でも、家事代行など無形サービス商品の取り扱い実績があり、情報収集に活用されるレビュー機能が充実したAmazonでの展開を決定いたしました」(担当者)

ちなみにAmazon『法事法要手配チケット』商品ページでは、同日であればプラス1万円で墓前など別の場所での法要も可能となる特別プランも用意されています。

では『法事法要手配チケット』購入→僧侶手配までの流れを、以下にご紹介しましょう。
(1)Amazonの商品ページにアクセスし、『法事法要手配チケット』を購入。
(2)「株式会社みんれび」から購入者へメールが送られるので、それをチェックして日時・地域・宗派・連絡先等の詳細を確認し、返信。
(3)確定した条件に該当する僧侶の手配が完了となり、内容確認のため「僧侶手配書」が発送される。
(4)当日に訪問してくれるお坊さんから確認の電話が来る。
(5)「僧侶手配書」に記載された日時・場所へ、お坊さんが来てくれる。

今回のAmazonサービスに対しては、多くの反響が同社に寄せられています。

「Amazonへ出品したことでユーザー様からのお問い合わせが増えたのはもちろん、僧侶の方から『提携させてください』というお声が数多く届いております」(担当者)

同サービスに登録されるのは、僧籍(僧侶としての籍・身分)を持った僧侶のみ。その点についても、心配はなさそうです。

ちなみにこの「お坊さん便」は全国約400名の僧侶と取引しているので、ユーザーがどこに住んでいようと高額な交通費は発生しません。だって、近場にいる僧侶を手配すればいいのだから。また、お坊さんとは葬儀や法要のみのお付き合いなので、壇家となる必要もありません。しかも、ワンクリックで手配できちゃう。
何が言いたいかというと、超手軽なんです。

そうですか、お坊さんの手配もAmazonが活用できる時代ですか。
(寺西ジャジューカ)