土下座をしているように見える犬の銅像が埼玉の東川口駅前にあるという。その不思議なシチュエーションに困惑し、一体何を表現しているのかと話題になっている。近くでパイプを手にしながら「土下座犬」を見下ろす別の銅像との関係を想像して「資本主義の縮図」と言っている人もいる。







筆者も実際に見に行ってみた。
東川口駅はJR武蔵野線と埼玉高速鉄道の駅。先に作られたのはJR東川口駅で、W杯に合わせて埼玉高速鉄道の東川口駅が近くに作られた。



問題の銅像は、JR東川口駅の北側にある。



シュールな2匹の犬の像


ベンチのある駅前の広場にポツンと、小さな子犬の銅像がひざまずいている。



どういうわけか服も着ていた。着ている服はつなぎのようにも見える。



子犬を見つめるように座っているもう一匹の犬も。こちらはパイプを吸って帽子をかぶっていてシュール。子犬と同じくつなぎのような服を着ている。それにしても一体誰が何のために作ったんだ……。



川口市役所に聞いてみた


気になったので川口市役所の広報課・土木課・観光協会などに問い合わせてみたが、約25年前に作られた像らしく、当時の資料がないため作者については分からないそうだ。では、土下座しているように見える像には、どのような意味がこめられているのか。

広報課の担当者は「この鋳物は人と自然が触れ合う広場を目指して作られた環境彫刻で、大人の犬の隣に『座ってゆっくりしていってね』ということを表しています。子犬は土下座をしているのではなく、絵を描いています。よく見ると、左手にペンを持っているのが確認できるはずです」と話す。

設置理由については「川口市は昔から鉄を型に流し込んだ鋳物の制作が盛んなので、その技術力を披露するべく作ったのではないか」ということだった。

「資本主義の縮図」では全然なく、平和な銅像じゃないか。ペンでお絵かきする子犬と、それを見守る成犬と考えればしっくりくる。
(やったー麺)