画像:「AA大辞典(仮)」より

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 1ヶ月ほど前から話題を総ナメにしてきた「のまネコ問題」。日本最大の巨大掲示板「2ちゃんねる」で愛用されてきたネコのアスキーアートキャラクター「モナー」にそっくりなキャラクター「のまネコ」がエイベックス・グループ・ホールディングス株式会社(以下、avex)によって商標化されそうになり、2ちゃんねるの住人らが大激怒した、というアレだ。

 2ちゃんねるの当該スレッドには、avexの松浦勝人社長や社員に対する放火予告、殺人の予告が投稿されるなど、事態は深刻化。結局松浦社長がソーシャル・ネットワーキングサイト「mixi」内の自身のブログで今回の騒動について謝罪し、それ以降メディアで取り上げられる頻度も少なくなり、一件落着したかのようだった。がしかし、実はこの「のまネコ問題」、まだ解決していないという。

 「『のまネコ』は『モナー』の二次著作物に値するのか」「avexは『のまネコ』グッズの販売は継続するのか」など、熱心なアスキーアート愛好家にはまだまだ疑問点がいっぱい。彼らは匿名でavexに対して電話での質問をしてきたそう。だが、個人・匿名では効力が弱く、限界があり、正式文書で回答が欲しいとの話し合いに発展し、avexに公開質問状を送って回答を求めた経緯があるという。さらにNPO法人「アスキーアート保護協会」(以下、AAAP)を設立準備を進めているというのだ。

 「のまネコ問題wiki(http://www6.atwiki.jp/monasaver/)」というサイトに、AAAPの定款草案や公開質問状の草案などが掲載されているのだが、公開質問状がAAAPではなく、「アスキーアート愛好者有志一同」の名前で送られていたり、「社団自体は出来上がっているが、中身は空の状態」など、気になる記述がちらほら。そこでメールにてコンタクトを取り、AAAPの植田会長に疑問を投げかけてみた。

 AAAPと公開質問状を送付している「アスキーアート愛好者有志一同」は同じなのですか?

 「いいえ、別のものです。今回ののまネコ問題に特化した団体がアスキーアート愛好者同士一同。のまネコ問題に限らず、今後のアスキーアート全体の円滑で適正な利用を促進するべく働きかけるのがAAAPです」

 AAAPは空の状態とのことでしたが、現在の状況を教えてください。

 「代表者である私を含め、理事も数名決定しており、現在はNPO法人申請に向けて動いています」

 第1弾の公開質問状に対して、avexから何らかの回答はありましたか?

 「9月20日に送付したのですが、10月20日現在、回答はありません」

 実際にavex社に電話で問い合わせた者の話によると「9月30日と10月12日付のavexの公式コメントをもって、回答に代えさせていただいた」とのことらしいです。これを受けて、再度質問状を送ろうという動きがあるみたいですよ。

 AAAPがアスキーアート全体を仕切っていくという動きを見て、「いったい何から守ろうというのか」「著作権もないのに、そもそも不正利用ってなに?」などと一部では囁かれている。しかし今回のような騒動が今後また起こらないとも限らない。やはりアスキーアートというネットの共有財産を守るためには、AAAPのような統括機関が必要になってくるのかもしれない。(文/verb)

2ちゃんねるシベリア超速報カテゴリーの「アスキーアート保護協会 5」
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1129799395/

「アスキーアート保護協会設立板」
http://yy33.kakiko.com/mosquitonet/