低価格に釣られて「Chromecast」を買って失敗したと思っている人のための元が取れる裏技3つ

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5月28日より日本で発売開始されたGoogle社の「Chromecast(クロームキャスト)」。4,200円(税別)という低価格な価格設定もあり、順調に売れているようである。
事実、AmazonジャパンのPC・周辺機器ベストセラーでは見事1位を獲得している(2014年6月5日現在)。

この「Chromecast」はテレビのHDMI端子に差し込むスティック型セット・トップ・ボックス(STB)と言い、無線LAN(Wi-Fi)経由で静止や動画などといったコンテンツをテレビ上に表示させる通信機器だ。

5月末の販売開始当初では、その価格の安さに釣られて買ってはみたものの、利用できるのが事実上「YouTube」程度となり、あまり使いでが無かった。
だが、購入から1周間経った今では、筆者にとって手放せない大事なアイテムとなっている。
180度、印象を変えた3つの理由を紹介しよう。


●その1 映画・ドラマ好きから写真好きにはたまらん!国内外ビデオサービスやGoogle+にも対応
ChromecastではYouTube以外にもNTTドコモの有料動画サービス「dビデオ」にも対応していることは良く知られている。
月額500円(税別)で映画やドラマ、音楽PVなど1万本以上の動画コンテンツを楽しむことができる。さらに2014年4月よりドコモユーザー以外でも「dビデオ」を契約することが可能となったため、ソフトバンクモバイルやauのスマホユーザーでも外出先や自宅でカンタンに映画などを楽しめる環境が整った。
またauが提供している「ビデオパス」も、今後の対応予定となっており、映画やドラマ好きな人には、要注目である。

さらに、Googleのクラウド写真保存サービス「Google+(プラス)」にも6月上旬より対応を開始した。Google+上に保存している大量の写真や動画をそのままテレビに表示できる。家族や友人とワイワイ写真を観るのに適しており、実際に仲間と写真や動画をみてみると、これがかなり楽しい。

対応している主なサービスは以下である(6月5日現在)。
・YouTube
 世界最大級の動画サービスサイト

・Google Play Movies
 Googleアカウントを持っている人であれば利用できる有料動画配信サービス(一部無料もある)
PCにてChromecastの設定を行うことで期間限定で600円のクーポンを配布中

・dビデオ(月額500円)
NTTドコモの提供する映像配信サービス。月額500円(税別)での見放題動画や、数百円での都度レンタルなどがある
先着10万名を対象に新作レンタルお試しクーポン キャンペーン中

・ビデオパス(月額562円)
KDDIの提供する映像配信サービス。こちらも月額見放題コンテンツや都度レンタルの動画を取り揃えている。6月上旬より対応予定
6月中旬より「Chromecast」が当たる キャンペーン実施予定

・Real Player Cloud(無料)
動画をクラウド(ネット)上にアップし、様々な機器で動画を楽しむことができるサービス

・Google+(無料)
手動、または自動的にバックアップされた写真や動画を楽しむことができる。3Mピクセルサイズ以下であれば、写真の保存容量無制限



期間限定で最新映画のレンタルなどに利用できるクーポンを配布している「Google Play movies」


●その2 スマホデータを大画面で見る!iPhoneやAndroidスマホ本体の写真や動画も表示
「Chromecast」で表示できるのは何もネット上の写真や動画でだけではない。



本体内の写真も対応アプリを利用することで表示させることができる


「ALLCast」や、「Photo Cast for Chromecast」というアプリを利用することで、スマホやタブレット本体に入っている写真や動画をそのまま表示させることができる。なお、「ALLcast」では、DropboxやGoogleドライブといったクラウド上の写真や動画を表示できた。
自宅の大画面テレビを使い、HDやフルHDといった解像度で、撮影したばかりの写真や、過去の動画をみんなで楽しむといった使い方ができるだろう。


●その3 家族でチャンネル争いが復活? iPhoneやAndroidなどいろいろなスマホで割り込み表示が楽しい
今や、一家に複数台のスマートフォンやタブレットがある時代となっている。各々がスマートフォンを複数台所有せずとも、一家単位であれば家族全員で2台以上となることもあるだろう。

そのような中で「Chromecast」は便利なのだ。

YouTubeなどの対応サービスを表示させたのちに、「キャストする」というアイコンをタップするだけで映像をテレビ上に表示してくれる。いちいち繋ぎ直し処理や、認証などといった手間が一切無い。
お母さんが料理動画を観ていたら、その横で娘が好きな歌手のPVに差し替える(YouTubeであればTVキューといい、次の番に持ってくることも可能)といった、混在した処理ができる。

さらに、AndroidのみならずiPhoneなどのiOSにも対応しているため、幅広い機器に対応していると言える。


以上の、「YouTube以外にも対応サービスがある」「スマホ本体の写真を表示できる」「複数台の機器で利用できる」の3点から、この「Chromecast」は便利だ、4,200円以上の価値があると判断した。

煩わしいケーブルでの接続や、対応機器が少なく、さまざまな機器で使えないといったこともなく、現行のスマートフォンやタブレットであれば「ほぼなんでもOK」という懐の広さも魅力だ。
さらに、パソコン版Chromeブラウザで表示しているものもテレビへ「キャストする」こともできるため、簡易的なプレゼンテーションツールとしても使えるだろう。

購入しようかな、どうしようかな、と迷っている諸君、4,200円でここまで遊べる機器はそうあるものではないので導入してみても良いかもしれない。


スマートフォンの本体内写真を表示してくれるアプリ
「Allcast」(Androidスマホ、タブレット向け)
「Photo Cast for Chromecast」(iPhone、iPad向け)


布施 繁樹