台湾でも食品偽装表示ゴロゴロ  消費者団体が改善要望

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(台北 8日 中央社)中華民国消費者文教基金会(消基会)は6日、包装食品16品を対象に抜き取り検査を実施したところ、多くの商品に偽装表示が見られたとし、政府に対して業者に改善を求めるよう要望した。

消基会は最近相次いで発覚している食品の偽装表示を重く受け止め、11月に10台湾元〜109元(約35〜380円)で販売されているスナック菓子やインスタントラーメン、飲料、冷凍食品などの包装食品を対象に抜き取り検査を行い、表示と内容に差異がないか調査を実施したという。

調査報告によるとスナック菓子類には「ピーチミントキャンディー」にピーチが、「ワタリガニバー」にはワタリガニが、「ライチナタデココ」にはライチが、「たまごプリン」にはたまごがそれぞれ“入っていない”ことが分かったほか、「フルーツグミ」や「キャラメルバナナチップス」、「シーフードラーメン」などでは、“フレーバー”(口味)の文字がパッケージに書かれているものの、商品名に比べて小さな文字で表示され、消費者の誤解を招く恐れがあると指摘した。

また、それ以外にも「白ブドウシャンパン」や「イチゴ牛乳」、「アップルミルクティー」などの飲料では、包装上に“フルーツ”(水果)の文字が書かれていながら果汁表示がなく、“風味”や“口味”と言った表記もないことから、大量の添加物が使用されているのではと疑問を呈している。また、冷凍食品の「エビ団子」にもエビが入っていない上、成分表示にも“エビ風味”の“正体”が明記されておらず、「不当表示も甚だしい」としている。

消基会では関係機関に対し、これらの商品が「食品衛生管理法」の第19条が定める、食品と食品添加物、食品洗浄剤などの表示、宣伝および広告は不実があってはならず、誇張や誤解を招いてはならないとする規定に違反しており、同法29条に基づき、業者に早期の回収と改善を求めるよう訴えている。

(楊淑閔/編集:齊藤啓介)