中国初の航空母艦“遼寧”が正式に進水してから1年が経過したが、中国のネットユーザーから「遼寧号にもうサビが出ているようなんだけど、わが国の技術は本当に大丈夫なのか?」と心配するスレッドが百度に立てられた。(写真は「CNSPHOTO」提供)

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 中国初の航空母艦“遼寧”が正式に進水してから1年が経過したが、中国のネットユーザーから「遼寧号にもうサビが出ているようなんだけど、わが国の技術は本当に大丈夫なのか?」と心配するスレッドが百度に立てられた。(写真は「CNSPHOTO」提供)

 スレ主は、3回目の訓練を終えて帰還した遼寧の写真を見たようで、「船体がサビていた。船体の材料は本当に合格したのか?」と中国の造船技術に疑問を呈した。

 ほかのユーザーからは「旧ソ連時代の船体だからな」、「造船から30年以上経っている船だ」と、旧ソ連製であることや年月のためであり仕方がないという意見や、「訓練艦だから、サビてもかまわない」という主張もあり、いずれにしてもサビるのはやむを得ないという考えのようだ。

 しかし、自称船員というユーザーからは「日本の船は30年が経過しても海水に接触する下部でもサビない。日本の造船技術は世界トップレベルだ」とコメントがあった。また、材料工学を学んだというユーザーからは「わが国の鋼材の防腐技術は1980年代のソ連にも及ばない。中国の表面処理と塗装技術は非常に遅れている」などの指摘があった。

 コメントでも指摘されているように、遼寧号は中国がソ連で設計された航空母艦ワリヤーグの未完成の艦体を入手し、航空母艦として完成させたもので、起工から30年近くが経っている。中国で海上カジノとして使用する予定としてウクライナから購入したが、後に空母として建造し、就役させた経緯がある。

 また、中国は遼寧を現時点では訓練艦として位置づけており、一部報道などではすでに原子力空母の建造を行っているという。原子力空母こそ中国空母艦隊の本命かつ主戦力となる空母であり、遼寧は原子力空母が完成するまでの「つなぎ」として運用される可能性もある。(編集担当:畠山栄)