HTC One 発表:Snapdragon 600 & UltraPixel カメラ採用のフラッグシップ

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HTC が Android スマートフォンのフラッグシップ HTC One を発表しました。約一年前に HTC製プレミアム端末の統一ブランドとして生まれた「HTC One」シリーズはこれまで HTC One X (X+) / One S / One V のように一文字の識別子がついていましたが、最新フラッグシップはシンプルに「HTC One」と命名されています。

特徴は Qualcomm の最新モバイルプロセッサ Snapdragon 600 やフルHD液晶、2GB RAMといったハイエンド仕様に加えて、1/3インチ裏面照射型センサとf/2.0レンズ、光学手ブレ補正、独自の画像処理チップHTC ImageChip 2 などの技術を投入した " UltraPixel " カメラを載せていること。

またソフトウェア面でも、フルサイズ写真と同時に3秒の動画も撮影し動くハイライトを自動生成&ウェブ共有できる ギャラリーアプリ HTC Zoe、SNSやニュースなどのフィードがライブ更新されるホーム画面BlinkFeed など新機軸を搭載します。





ハードウェア仕様は、ハイエンド Android 端末では標準となった大型フルHD液晶画面 (4.7インチ 1920 x 1080, 468ppi) 、Qualcomm Snapdragon 600 (4コア Krait 1.7GH)、2GB RAM、32GB / 64GBストレージ (microSDなどメモリカードスロットは非搭載)。

ほか802.11a/ac/b/g/n WiFi 、Bluetooth 4.0 (apt-Xコーデック対応)、NFC。携帯ネットワークは GSM / W-CDMA(HSPA+) / LTE など。またHTC BoomSoundと名付けられたオーディオ機能は、beats audio ブランドの前面デュアルステレオスピーカーに加え独立したアンプを内蔵し、「携帯電話で最高のオーディオ体験」と自信満々の表現です。




ハード・ソフトともにフラッグシップにふさわしい仕様の HTC One ですが、最大の特徴は HTC みずから「ブレークスルー」を連呼する UltraPixel Camera を搭載すること。HTCが新規に独自設計したという UltraPixel Cameraは、1/3インチと大型の裏面照射型センサ、明るい f/2.0レンズ (たとえば iPhone 5 はf/2.4、Galaxy S III は f/2.6)、光学手ブレ補正、独自のイメージシグナルプロセッサ(ISP) HTC ImageChip 2 などを組み合わせたカメラ技術。

画素数は400万画素と少ないかわりに1画素が2μmと大きく、「従来の携帯電話カメラより300%多くの光を取り込める」(=暗所撮影やブレに強い)とされています。いわゆる「メガピクセル競争」を捨てて実を取ったとも、カメラ性能とエクスペリエンスに強い拘りをもつ HTC One シリーズらしいともいえますが、大多数の消費者にとっていまだに「画素数が多い=よいカメラ」と認識されている現状では興味深いチャレンジです。

HTC One X / V / S や HTC J も載せていた独自ISP ImageChip は、新バージョンの ImageChip 2に進化。200ms以内のコンティニュアスAF やノイズリダクション、動画にも有効なHDR、高速連写、動画と静止画の同時撮影、バッファ撮影(シャッターを切る前後数秒を取り込んでおき、撮影後にベストタイミングやベストな部分だけを使う)といった機能を実現します。

このカメラを活かすため、HTC Zoe なるギャラリーアプリを搭載します。ギャラリーでは、UltraPixl カメラで2688 x 1520 ピクセルのフルサイズjpg写真を撮影しつつ、同時に1080p 30fpsで3秒のH.264動画もキャプチャすることで、すべての写真が動くサムネイルをもったライブ表示が可能。また複数の写真から自動で静止画と動画、顔認識ズームなどを使って音楽付きのハイライトクリップを生成したり、HTCがホストするウェブサイトにアップロードして共有するといった機能も備えます。


筐体は HTC One X の樹脂製から、フルアルミのユニボディへ。サイズは 137.4 x 68.2 x 9.3mm、重さ143g。4.7インチ画面としては幅が狭く、2300mAhバッテリー搭載にしては薄めです。