知られざるBMWの電気自動車、40年の歴史:ギャラリー

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BMWに電気自動車は開発できない、というような言動は聞き捨てならない。同社はこれまで、電気自動車を売ろうとはしなかったかもしれない──同社のEV「Mini E」と「Active E」はどちらも高額なリースでしか提供されなかった。だが実際には、BMWは40年にもわたり電気自動車を開発してきている。



BMWは試験的な目的で開発した電気自動車を大げさに宣伝してきたわけではない。なので、こうした電気自動車の存在は一般には知られていないかもしれない。しかし近年、BMWは「i」シリーズ(日本語版記事)という電気自動車の新しいブランドを立ち上げ、同社発のEV量産車となる「i3」を発売しようとしている(2013年中の発売が予定されている)。そんなBMWはいま、自社が長年にわたって多くの電気自動車を生み出してきたことを人々に思い出させようとしている。



BWMが先ごろ公開した歴代の電気自動車のアーカイヴでは、電気自動車メーカーとしての同社の歴史を垣間見ることができる。今回はそんなBMWが開発してきた、知られざるEVの数々を写真とともに紹介したい。



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BMW 1602 Electric(1972年)



「1602 Electric」は、1972年にミュンヘンオリンピックの会場に展示された。32キロワット(42馬力)のDCモーターと1.6リッターの4気筒エンジンを搭載していたが、772ポンド(約350kg)という鉛蓄電池の重さもあり、時速50kmまで加速するのに8秒もかかった。また、最長航続距離は約32kmという短かさだった。












BMW LS Electric(1975年)



新たなDCモーターと鉛蓄電池を搭載し、電源プラグも備わった。ただ、充電には14時間もかかるうえ、加速力も1602 Electricに劣り、最長航続距離も約30kmと短くなった。












BMW 325iX(1987年)



四輪駆動の325iXは、鉛蓄電池に比べてはるかに軽く、3倍エネルギー密度が高いナトリウム硫黄電池を搭載。車両のサイズも小型化し、最長航続距離は約150kmまで伸びた。












BMW E1(1991年)



E1はBMWが一から開発した電気自動車で、「i3」の先駆けとも考えられている。325iXと同じナトリウム硫黄電池を搭載し、ボディがアルミやプラスティックなどの素材で軽量化された結果、最長航続距離は160kmまで伸びた。また、2代目のE1では「ゼブラバッテリー」と呼ばれる溶融塩電池が利用された。












BMW 325 Electric(1992-1997年)



BMWの主力モデルである3シリーズの開発チームは1990年代、電気駆動系部品のテストのために多くの電気自動車を開発。ゼブラバッテリーを搭載するものや新たなニッケルカドミウム電池を使ったものなどいくつものモデルが作られ、電気モーターの出力は45ワット(60馬力)まで向上。また、充電速度も飛躍的に上がった。












Mini E(2008年)



BMWから初めて一般消費者向けに提供された電気自動車。米国や欧州などで600台以上がリース販売された。リース額は保険や充電ステーションの利用費なども込みで月850ドルと高額だった。リチウムイオンバッテリーを搭載し、理論上の最長航行距離は250kmであった(実際の利用では160kmほどであった)。












BMW Active E(2010年)



Mini Eの後に登場したBMW1シリーズのクーペ型電気自動車。米国や欧州などで1,000台以上がリース販売された。バッテリーは約362kgとかなり重いが、モーター出力は125キロワット(167馬力)を誇り、時速96kmまで9秒で加速した。最長航続距離も約160kmと長めであった。



※この翻訳は抄訳です。







BMW社、流麗ボディのEVコンセプト『i3』と『i8』



BMW社が、流麗ボディのEVコンセプト2モデルを発表した。『i3』は都市向けの小型車で、『i8』はスポーツカータイプだ。





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