師走の木枯らし(実は暖かかったのですが)の中、随分久しぶりに我が母校を訪れました。
理由はもちろん、MLBのアンバサダーとして来日中のカーティス・グランダーソン(ヤンキース)のありがたい?「講話」を聴くためです。
テーマは「スポーツの社会貢献」。

場所は早稲田大学の「国際会議場井深ホール」。
聞きなれないナと思ったら、所在地は私が在学中は「安倍球場」があった場所でした。
安倍球場で何じゃい?という若い方にご説明すると・・・100年を超える早稲田大学野球部の歴史とともに在った球場で、初代部長の安倍磯雄に因んでの命名でした。
戦時中には学徒出陣で戦場に赴く選手たちによる「最後の早慶戦」の舞台にもなりました。
私も在学中、講義の合間にはここで野球部の練習を見学し時間を潰したものです。
しかし、昔ならこのテのイベントは大隈講堂で、と相場が決まっていたので時代の流れを感じましたね。

この日のMLB側のゲストはグランダーソン以外にもレンジャーズのCOOリック・ジョージ氏(余談ですがノーラン・ライアン・オーナーに『クリソツ』でした)、とMLBジャパン代表のジム・スモール氏と中々壮観な顔ぶれでした。

グランダーソンはその優しい顔立ち同様に大変知性に溢れた声と話しっぷりで、ご両親とも教師という家庭に育ったということも頷けました。

パネルディスカッション後の質疑応答コーナーでは、先陣を切ってスモール氏へ「米国内のアフリカ系住民向けや欧州、アジア、中南米での野球普及活動の成果」について質問してみました。
まあ、立場上言えることと言えぬことがあるのでしょうが、アフリカでの普及が期待以上に進んでいることを話してくれました。

と、いうことでイベントの中身自体はそれなりに満足できるものでしたが・・・
ちょい気になったのが、聴衆の少なさ。
主催者の発表によると200人の予定で参加者を事前登録制で呼び掛け、270人の申し込みがあったとのことですが、ホールの入りは目算だと5分にも満たぬ程度でした。
「何で200人の予定だったの?」
主催はアメリカ大使館と早稲田大学スポーツ科学学術院とのことでしたが、やはり所詮お役人とガクセーさんの仕切りだなというのが率直な印象です。
スポーツマーケティングが専門という早稲田大学のセンセーの講演でパワポ資料に誤字が目立ったのも残念。

ビジネスでは無いのだからこれで良いのかもしれませんが、せっせくのコミュニティ活動。
より多くの人に認知してもらえるように運営してほしいものです。

講演会終了後、早稲田から東西線で高田馬場に向かいました。
地下鉄の高田馬場駅で一瞬デジャブにおそわれました。
そう言えば、私の学生時代は東西線の駅の構内にはまだ空調が入っておらず、夏場は蒸し風呂でした(この点はニューヨークの地下鉄駅みたい)。
やはり年月は流れたのですね。