PSYの世界的ヒット曲「江南スタイル」の著作権料がヒドイと話題に、1曲あたり約0.7円

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韓国人歌手のPSY(サイ)の「江南スタイル」が世界的な大ヒットを記録している。3日に発表された米ビルボードチャートでは、先週に続き2位をマーク。イギリスやカナダ、オーストラリアなど世界10カ国の音楽チャートではトップを飾っており、ビルボード1位も目前に迫っている。

そんなPSYの韓国での音楽著作権料が、あまりにもヒドイと話題だ。韓国紙「京郷新聞」によると、「江南スタイル」の世界的なヒットで、PSYの収入は100億円台とも言われるているが、韓国国内では音楽ダウンロードによる著作権収入は3600万ウォン(約250万円)にしかならないという。

これは、韓国のナム・ギョンピル国会議員が4日に発表した、文化体育観光省の「デジタル音楽市場の現状ならびに改善法案研究報告書」により明らかになった。

報告書は、韓国の主要音楽サービスや通信移動会社が提供する音楽サービスのネット売上げデータ「ガオンチャート(gaon chart)」で、「江南スタイル」が9週間連続でトップを記録し、ダウンロード数が286万件、ストリーミング数は2732万件に上ったとした。しかし、韓国の音楽ダウンロードによる平均著作権料は1曲あたり10.7ウォン(約0.75円)、ストリーミングは0.2ウォン(約0.01円)で、ここからPSYの著作権料を算出すると3600万ウォンにしかならない。また、「江南スタイル」は、PSYとユン・ゴンヒョンが共同作曲しているため、これをさらに2人で分けることになる。

原因は、音楽ダウンロードの価格自体が、韓国がほかの国よりも断然安いからのようだ。世界の1ダウンロードあたりの最低価格をみると、米国は791ウォン(約55.8円)、カナダは804ウォン(約56.6円)、英国は1064ウォン(約75円)となっているが、韓国は63ウォン(約5円)と10分の1しかない。

このように、韓国では音楽ダウンロードサービスによる権利者に支払われる著作権料は、他国に比べとても少ないようだ。PSYは、世界中でブームを巻き起こす「江南スタイル」の収入は海外に期待するしかなさそうだ。

参照:韓国経済
参照:京郷新聞

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