電子機器メーカー「Canyon」の日本海軍旗をモチーフにした東日本復興グッズ「Rising Sun」

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このところ韓国で度々非難を浴びる「旭日旗」が、また韓国で問題視されたようだ。韓国メディア「DCニュース」によると、電子機器メーカーの「Canyon」が販売する「ライジングサン」シリーズが、韓国ネットユーザーから「旭日旗をデザインに使うな」と抗議を受けたことにより販売中止に追い込まれた。

騒動はあるネットユーザーA氏の書き込みから始まった。A氏によると、チェコの首都プラハを訪問した際、旭日旗デザインのメッセンジャーバッグが店で売られているのを発見した。太陽の光が放射線状に伸びるデザインの「Rising Sun」というシリーズのバッグで、バッグには売上げ金の一部が東日本大震災の被災地救済金に充てられると書かれていた。

A氏は改めてCanyonのホームページで「Rising Sun」シリーズを確認したところ、パソコンのマウス、ステッカー、ヘッドフォン、スピーカーなどさまざまな種類があることが分かった。A氏はこれを問題視し、販売店に抗議書を送付した。

A氏がコミュニティーサイトに「実際に販売中止になるかは分からない」と書き込むと、「Rising Sun」の発見から抗議までを知ったほかの韓国人ネットユーザーたちも、次々と抗議へと動き始めた。CanyonのホームページやFacebookなどに、英語で「旭日旗はドイツナチスのハーケンクロイツと同じ日本の帝国主義の象徴」「旭日旗を掲げた日本軍により、韓国や中国をはじめ多くの東南アジア国家が苦痛を受けた」などと書き込み、同商品の販売禁止を求めた。

だが、Canyonは韓国ネットユーザーたちの抗議を受け付けず、Facebookに書かれた抗議文も削除するなどの措置をとった。Canyonの韓国支社も、「東日本大震災を慰労するために限定的に販売されているモデルで、日本を美化したり、そのほかの意図はない」と説明。同商品が、韓国で販売されることもないとネットユーザーたちに理解を求めた。

しかし、どうしても販売中止に追い込みたいネットユーザーたちは、その後も繰り返し抗議を行った。その結果、Canyonは28日、Facebookに「最近、アジア太平洋地域で暮らす方から日本の海軍旗をモチーフにした“Rising Sun”エディションについて、メールやFacebookで意見をもらった」「第2次世界大戦で苦痛を受けたアジア人の心を傷つけたことについて、深くお詫びします」と謝罪文を掲載。「Rising Sun」も販売中止にすると伝えた。

Canyonのホームページに掲載されている「Rising Sun」は現在もまだ販売されているが、今後、ホームページから消える可能性は高い。

韓国では、旭日旗を軍国主義の象徴と見る傾向がある。ロンドン五輪では、日本体操選手のユニフォームが旭日旗を連想するとして、大韓体育会が日本側に抗議した。

参照:Canyon
参照:DCニュース

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