宮市の出場は<br>photo by  Offside/PHOTO KISHIMOTO

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 日本代表は29日、愛知・豊田スタジアムにてワールドカップアジア3次予選の最終戦・ウズベキスタン戦に臨む。日本はすでに最終予選進出を決めており、突破をかけるか否かという意味では消化試合。しかし対戦相手のウズベキスタンはグループ1位、日本は2位という関係。最終予選の組み分けに影響が出る可能性もあり、ウズベキスタンを叩いて首位通過を決めたいところだ。

 先日のアイスランド戦では全員国内組で臨んだが、今日の試合に向けてアルベルト・ザッケローニ監督は主だった海外組をすべて招集。リハビリから復帰したばかりの本田圭佑(CSKAモスクワ)を欠くものの、長友佑都(インテル)、吉田麻也(VVVフェンロ)、ハーフナー・マイク(フィテッセ)らに加え、当初は不参加が予想された香川真司(ドルトムント)も参加。現時点でのベストメンバーに近い布陣がそろった。

 その中でも注目は、初招集となる宮市亮(ボルトン)だろう。高校在学中の2010年12月にアーセナルに入団すると、期限付き移籍で加入したフェイエノールトで18歳1カ月23日での公式戦デビュー、プロ初得点など、欧州主要リーグでの日本人最年少記録を次々と更新。現所属先であるボルトン(アーセナルからの期限付き移籍)では、強豪チェルシーの守備陣を驚異的なスピードで翻弄するなど、並外れた才能を示した。

 ザッケローニ監督は宮市について「非常にスピードも持久力もある選手。スペースがあれば生きる」とコメントしており、後半途中からの出場が有力視される。ほぼベストメンバーの日本がウズベキスタンをどう攻略するか、やはり初招集の乾貴士(ボーフム)のプレーは、そして宮市のデビューはあるのか。「消化試合」ながら、見所の多い試合となりそうだ。

<日本代表先発メンバー>
GK:川島永嗣
DF:長友佑都、今野泰幸、吉田麻也、内田篤人
MF:岡崎慎司、遠藤保仁、長谷部誠、藤本淳吾、香川真司
FW:ハーフナー・マイク

日本代表 0 - 1 ウズベキスタン代表

前半開始 ウズベキスタンボールでキックオフ

前半3分 中央で岡崎がボールを受けると、前方の香川へショートパス。反転して左足でシュートを放つがディフェンスに当たりGKがキャッチ。日本のファーストシュート。

前半6分 ウズベキスタンが右サイドからクロスボール。相手選手の前で内田が体を入れると、倒され日本ボールに。

前半9分 中央やや左サイドで香川がパスを受けると、左サイドからあがってきた長友へつなぐ。右足でクロスボールをあげるが、ディフェンスにカットされる。

前半13分 お互いにリズムがつかめずパスが続かない時間帯が続く

前半15分 香川が相手に体をあずけハイボールをトラップするとドリブル突破。右に開いたハーフナーへ。ハーフナーから中央へパスを送るが、ディフェンダーがコーナーへ逃れる。

前半18分 長谷部がハーフナーとワンツーでつなぎ岡崎へパスを出すが、ボールは流れてしまい相手ボールへ。

前半20分 ウズベキスタンが左サイドからゴールに向かうようなクロスをあげるが、川島がしっかりとキャッチ。

前半21分 岡崎がポストプレーで香川につなぎ、さらにハーフナーへと展開。再び香川へ戻そうとするが相手にカットされる。

前半22分 中央やや右寄りで香川がパスを受けると、前を向いて相手選手の股間を通すパス。中央に流れてきた岡崎が切り返して左足でシュート。惜しくもゴールバーにあたりゴールならず。日本、この試合初めて決定的な場面。

前半25分 センターライン付近でパスを受けた長友がするするとドリブルで突破していくと、そのままシュート気味の低いクロスボール。ハーフナーが長い足を伸ばすがわずかに届かず。

前半27分 長友がゴール前でボールをキープして左サイドの岡崎へ。絶妙なグラウンダーのクロスをあげるが、藤本とハーフナーが重なりチャンスを逃す。

前半29分 内田が相手を倒してフリーキックを与える。グラウンダーのボールをハーフナーがクリア。

前半31分 ウズベクが巧みなワンツーで抜け出しを図るが吉田が素晴らしいカバーリングでこれを阻止する。

前半33分 藤本が囮になって裏のスペースへ走りこんだ内田へ長谷部からのパスが通る。内田がそのまま低いクロスボールを狙うが、ディフェンスにカットされる。

前半36分 左サイドの長友からハイボールのクロス。ハーフナーがGKと競り合うがファウルの判定

前半37分 ウズベキスタンが早くも選手交代 

前半39分 ウズベキスタンが素早いパス回しで攻撃を展開。左サイドからドリブルで突破を図るが、長谷部が体を入れドリブルをストップ。 

前半44分 日本は左サイドからのコーナーキックにフリーの吉田がヘディングシュート。ゴールバーを上へわずかに外れ決定機を逃す。 

前半45分 岡崎が倒されフリーキックを獲得。遠藤がグラウンダーの早いクロスを入れるが、ディフェンスがクリア。

前半終了 日本は前半を0対0で折り返す。

■セルジオ越後氏のコメント
日本代表、ウズベク戦立ち上がりに「海外組み時差ボケかな?」「ひどいな〜」

コンディションが整っていないのか前半からパスミスが続いた。それでも岡崎、香川ら海外組を値中心に2度の決定機を作る。しかし、得点には至らず前半をスコアレスのまま折り返した。

後半開始 日本ボールでキックオフ!両チームともに選手の交代はせず。

後半3分 ショートコーナーから遠藤が再びパスを受けると、ダイレクトで中央へハイボール。吉田が競り合うが、相手選手にクリアされる。

後半9分 日本、ウズベキスタンに先制点を許す!右サイドからのクロスボールをダイビングヘッド。一度は川島がファインセーブで防ぐが、ボールは相手選手の目の前に転がり、そのまま押しこまれる。

後半12分 ウズベキスタンが2人目の選手交代。

後半14分 ゴール前で藤本が倒されフリーキックを獲得。ゴール前へハイボールを狙うと、吉田がヘディングでゴールを狙うが、その前にゴールキーパーがパンチで弾く。

後半15分 藤本に代わってドイツ2部ボーフムで活躍する乾が登場!左サイドに入り、岡崎が右サイドへ回る。

後半17分 宮市がベンチを立ちウォーミングアップを開始

後半19分 ウズベキスタンが選手交代。早くも3枚の交代枠を使い切る。

後半20分 サウサンプトン(イングランド2部)所属の李忠成がハーフナーに代わってピッチに入る。

後半21分 いい形でカウンターを狙うが、長谷部のパスミスでチャンスを逸する。

後半24分 長友が相手の切り返しについていけず相手選手のユニフォームを引っ張りフリーキックを与える。ウズベキスタンはファーサイドへハイボールを送りヘディング。しかし、力なく川島の手に収まる。

後半26分 ペナルティ内で素早いパス回しでウズベキスタンを翻弄。最後は香川が左足でシュートを放つが、ディフェンスが足を伸ばしブロック。この試合、最高のコンビネーションを披露するが、ゴールならず。

後半32分 香川が右サイドのスローインのボールを受けて個人技でクロスボール。しかし、味方にはつながらず。

後半33分 ハーフライン付近で相手のクリアミスを受けると、前線の李へ送る。ドリブル突破を図るが、相手選手がボールをカット

後半37分 遠藤とのパス交換から内田が軽率なトラップミス。日本に疲れの色が見え始める。

後半38分 長友が負傷により駒野に交代。宮市の代表デビューはお預けとなった。

後半43分 乾と香川のコンビが合わず高い位置でボールを奪われる。左サイドでフリーでいた選手にボールを渡ると、絶好のタイミングでシュート。わずかにバーの上に外れ、あわや追加点を失いそうになる。

後半45分 ロスタイムは4分。

後半47分 香川と乾の元セレッソコンビがワンツー。さらに乾が香川へ戻そうと中央へパスするが、相手にカットされる。

後半終了 日本、最後の猛攻も最後までゴールを奪えずウズベキスタンに敗れる。

前半をスコアレスで折り返した日本は、後半もなかなかペースを作れない展開が続くとウズベキスタンに先制点を許す。ザッケローニ監督は李、乾など投入により逆転を狙うが、疲労からか逆に相手にスペースを与えてしまい、決定機を与える場面も。最後まで得点を奪えず、0対1で敗れた。

■試合後のザッケローニ監督のコメント
「前半はうちが主導権を握れてよかったんですけど、後半になってウズベキスタンが出てきた。前半で決め切れていればよかった。ウズベキスタンもいいチームだった。W杯最終予選がありますから、それに向けて最高の準備をするだけ」