今月24日に行われるアイスランド戦に臨む日本代表メンバーが発表された。18歳の久保裕也や19歳の柴崎岳らを含む初選出選手が5人。さらに大久保嘉人や石川直宏といったメンバーが復帰した。
  
若手を試すのに絶好の機会、とザッケローニ監督は言っているけど、逆に言うとそれ以上でもそれ以下でもない試合ということだ。最終予選につながる純然たる強化試合というよりも、興行的な意味合いが強い、”消化しなければならない”試合だね。そもそも、どういう基準で相手がアイスランドになったのだろうか。
  
例年、この時期に今回のようなキリンチャレンジカップが組まれるわけだけど、シーズン中に入りきらないスポンサーのノルマを、このタイミングで消化する以外にないわけだ。予選に向けての強化という意味合いは不自然ではない。だけど、結局親善試合を消化しただけ、というのが毎年抱く感想になる。
  
一時、日本代表戦の観客動員数が落ちたことがあった。試合数が増えすぎ、端的に言うとつまらない試合が頻発したためだ。そういう意味でも、今回選ばれた選手たち、特に若手が夢を持って臨み、また監督側もそういう選手を”本番”でも登用していくサイクルを築いてほしいね。これぞ日本代表という試合内容を見せ続けていかないと、また同じ問題が引き起こされてしまうよ。
 
一方、A代表よりも危機的状況とされているのが五輪代表だ。次の試合には、ドイツから大津祐樹を呼び寄せることが濃厚のようだ。泣き寝入りでボルシアMGに要求を飲んでもらったという報道がされているが、はっきり言って遅いよね。じゃあ呼べなかった前の試合はなんだったんだという話にもなる。
  
強化委員会は、やるべき仕事をきちんとしなければならない。そこを評価する協会の査定も甘い気がする。だから責任の所在もあいまいだ。負けたときに誰が責任を取るのか。これは2002年以降、もう何年も繰り返されてきた悪しき風習だよ。監督のせいにしてハイ終わりでは、日本サッカーとしての進歩がないね。
   
これは協会の体質的な問題だろう。危機感がないし、メディアも追求しない。お客さんがスタジアムに来てくれるのを当たり前だと思ってはいけない。お客さんをさらに呼び、さらに定着させるために、日本代表は常に刺激的であってほしいね。