ある日のこと、「脳残君」は日本の書店で買物。しかし、日本の書籍の値段が「総じて人民元で100元(約1200円)以上、とても手が出せない」と悩んでしまう。そんな中で眼に入ったのが、成人向け雑誌。290円、しかも4時間の動画を収録したDVD付き。

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(5)マンガ『日在日本』の紹介―男性同胞よ!日本で道を踏み外すことなかれ

 日本にやってきてわずか半年、語学学校に通う中国人留学生が描く日本生活を題材にしたマンガが中国のネット上で人気を集めている。マンガ『日在日本』だ。作者は「脳残君」(ペンネーム)。サーチナでは、作者の了解のもと、漫画の一部を紹介する。

 周囲の反対を強引に押し切り、「頭が壊れたわ(脳残了)……」(ペンネームの由来)と嘆かれても日本に旅立った「脳残君」。日本滞在後まもなく、日本語学校の授業が本格的に始まっていた。

 ある日のこと、「脳残君」は日本の書店で買物。しかし、日本の書籍の値段が「総じて人民元で100元(約1200円)以上、とても手が出せない」と悩んでしまう。そんな中で眼に入ったのが、成人向け雑誌。290円、しかも4時間の動画を収録したDVD付き。

 「やましさなく成人向け雑誌を買うというのは、なんとも言えない爽快感! 堂々とAVを見ることができる! なぜって? 中国人なら誰でも知っているが。。」として、中国における、いわゆる成人向け(中国語で「黄」)作品の規制の厳しさを匂わす。

 宿舎に戻ると、早速留学生仲間に披露、一緒にDVDを視聴する。そこにやってきたのが、日本滞在暦が長そうな先輩学生。事情を話すと、その先輩は、「これを見よ!」と大量の成人向け雑誌を持ってくる。先輩は、「東京にアルバイトに行くたびに、ごみ集積場に捨ててあるものを拾ってきたものだ!」と自慢げに話す。

 中国人、特に男性にとって、日本の性文化は大変な興味の対象。20代の男性であれば、日本と聞いて連想するのは、という質問に対して、「蒼井そら」「AV」という回答が出てくるのは珍しくない。こうした中国人男性の興味に対して、ユーモラスに、卑猥さを出さず、正直に描ききった作品と言える。

 ただし「脳残君」は最後に、「日本の成人向け雑誌の種類や内容は、中国人民にはとても想像できないレベル。“和諧”(ここでは、中国の秩序、そのための自己規制などの意味)のために、ここでは多くは触れない。個人的には日本に来る男性同胞たちが、(あまりにも免疫がなさ過ぎて、これらの作品や文化によって)道を踏み外さないよう、祈るばかりだ」とまとめている。(編集担当:鈴木義純)