18日に閉幕したFIFAクラブワールドカップ2011を、圧倒的な成績で制覇したFCバルセロナ。2試合で8得点0失点、決勝でのボール支配率は70パーセント以上。しかも対戦相手は曲がりなりにも各大陸王者である。規格外の強さ、と呼ぶほかない。

そんな無敵ともいえるチームを倒す方法はあるのか? クラブワールドカップでバルセロナに密着取材を敢行し続けた、サッカージャーナリスト小澤一郎氏に話を聞いた。

小澤一郎氏「どうやったらバルサを倒せるのか? こちらがどういう戦力を保持しているかを考えねば始まりませんが、その前提をあえて取っ払うと、アルサッドやサントスがやったような引いて守るサッカーでは勝ち目がないと思います。

後ろに引くのではなく前に出ていき、試合開始から強烈なプレッシャーを仕掛けていくことが重要です。あまり良いことではないですが、『ファウル覚悟で行け』『少なくとも前半は、バルサよりもファウル数で上回って戻ってこい』とも伝えるでしょう。

ゴールキックの際も、レアル・マドリーがやったように3人のFWでバルセロナのDFをマークし、GKからショートパスをつながせないようにします。レアル・マドリーでも、先日のエル・クラシコでは後半ガクンとペースダウンしたようにペース配分は非常に難しいです。しかし自分が監督なら、そうやるほかないと考えます」

逆に言えば、レアル・マドリーですら完遂できなかった方法をやり通さねば、バルセロナに勝つ糸口は見いだせないということでもある。「勝つ方法」を考えるほど、よりバルセロナの強さが際立つ皮肉な構図。当面の間、バルセロナの天下は揺らぎそうにない。

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