■拘束力なき五輪代表

9月からアジア最終予選を控えるU-22日本代表が10日にU-22エジプトと国際親善試合を戦った。この試合に向けた4日のメンバー発表で原博実・技術委員長から宇佐美貴史(バイエルン)と宮市亮(アーセナル)に招集レターが出された事実が明らかとなったが、シーズン開幕前後の大事な時期を考慮したバイエルン、アーセナル共に選手の貸し出しを拒否した。

その出来事からもわかる通り、アジアの五輪予選は、インターナショナルマッチデーではない日程で試合が組まれているため宇佐美、宮市、指宿洋史(セビージャB)、大津祐樹(ボルシアMG)ら89年生まれ以降の海外組に関しての拘束力がない。Jリーグでプレーする選手に関しては、原氏を筆頭にJFAがJリーグ側と事前に話し合いを何度も重ねてきており、「五輪予選優先」の了承を得ている。そのため、関塚隆監督が呼びたい選手を呼ぶことが可能な状況となっている。

■国内クラブからも牽制の声

しかし、メンバー発表の席で原氏が同じく説明した通り、特定のチームから5人、6人と選手が招集されることがないよう、JFA、関塚監督サイドとして「3名程度」という枠を作ってU-22日本代表のメンバー選考が行なわれているという。こうした中、国内クラブから牽制の声も挙がってきている。

9月21日のマレーシア戦(鳥栖)に向け、U-22代表の直前合宿はその約1週間前から行なわれる予定だ。そのため、招集されたJリーグの選手は、17日、18日に開催されるJリーグの試合に出場できない可能性が高いが、原口元気、山田直輝、濱田水輝、高橋俊希の4選手に招集の可能性がある浦和のペトロビッチ監督は、「予選の試合ではなく、キャンプでクラブの試合に出れないのはおかしい」と発言している。確かに、クラブの監督の立場としては当然の見解だろう。直前合宿の日程が確定した場合、同じように苦言を呈するJクラブの監督は他にも出てくるかもしれない。

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■著者プロフィール


小澤 一郎

1977年、京都市生まれ。サッカージャーナリスト。スペイン在住歴5年を経て、2010年3月に帰国。スポナビ、footballista、サッカークリニック、サッカー批評、サッカー小僧、ジュニアサッカーを応援しよう!などで執筆中。

著書に『スペインサッカーの神髄』(サッカー小僧新書)がある。また、「まぐまぐ」より、メルマガ『小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」』を配信中。


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