ツアーバスに揺られること6時間。
新潟にやって参りました。

「本番」まで3週間を切っている。
U-22日本代表はロンドン五輪予選の2次予選が間近だ。
19日、23日にクウェートとH&Aで対戦する。
「負けたら終わり」の一発勝負だ。
最終予選も厳しいけど6試合ある。
でも2次予選は試合数が少ない。
中3日だから建て直しも難しい。
オーストラリア戦は「最後の準備」だ。

U-22日本代表
GK  1 権田修一  89.03.03 187/83 FC東京
DF 20 酒井宏樹  90.04.12 183/70 柏レイソル
   12 濱田水輝  90.05.18 185/80 浦和レッズ
    6 村松大輔  89.12.16 176/77 清水エスパルス
    5 比嘉祐介  89.05.15 168/68 流通経済大
MF  8 山村和也  89.12.02 184/75 流通経済大
   16 山口螢   90.10.06 173/72 セレッソ大阪
   17 清武弘嗣  89.11.12 172/66 セレッソ大阪
   15 原口元気  91.05.09 177/63 浦和レッズ
FW 10 東慶悟   90.07.20 178/69 大宮アルディージャ
   11 永井謙佑  89.03.05 177/74 名古屋グランパス

−−−−−−-東慶悟−−−−-永井謙佑−−−−−−
−−−原口元気−−−−−−−−−−清武弘嗣−−−
−−−−−−−-山口螢-−−山村和也−−−−−−−
−比嘉祐介−−村松大輔−−濱田水輝−−酒井宏樹−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−権田修一−−−−−−−−−−

■リザーブ:
GK 23 増田卓也  89.06.29 183/77 流通経済大
   18 安藤駿介  90.08.10 185/78 川崎フロンターレ
DF  2 實藤友紀  89.01.19 178/71 川崎フロンターレ
   22 吉田豊   90.02.17 168/66 ヴァンフォーレ甲府
    3 扇原貴宏  91.10.05 180/61 セレッソ大阪
MF 14 山本康裕  89.10.29 177/76 ジュビロ磐田
   21 登里享平  90.11.13 168/63 川崎フロンターレ
FW  7 山崎亮平  89.03.14 171/66 ジュビロ磐田
   19 大津祐樹  90.03.24 180/73 柏レイソル
    9 大迫勇也  90.05.18 182/70 鹿島アントラーズ

U-22オーストラリア代表
●GK
 1 A・レッドメイン 89.01.13 194/84 ブリスベーン・ロアー
●DF
20 M・フォスキーニ 90.10.19 180/77 メルボルン・ビクトリー
 3 R・マクゴーワン 89.08.15 191/74 ハーツFC
 4 M・ジャーマン  89.12.08 190/84 ブリスベーン・ロアー
 5 A・ベヒッチ   90.12.16 172/66 メルボルン・ハート
●MF
 6 O・ボザニッチ  89.01.08 175/71 セントラルコースト
11 R・ビスコンテ  90.04.22 178/72 ブリスベーン・ロアー
 8 I・サーナック  89.04.09 179/72 メルボルン・ビクトリー
10 M・ニコルス   89.05.01 181/75 ブリスベーン・ロアー
12 M・イェシッチ  89.08.07 178/77 ニューカッスル・ジェッツ
●FW
 9 J・ホフマン   89.01.28 189/76 メルボルン・ハート

−−−−−−−−−−ホフマン−−−−−−−−−−
−−イェシッチ−−−ニコルス−−−サーナック−−
−−−−−−-ビスコンテ−−ボザニッチ-−−−−−
-ベヒッチ−ジャーマン-マクゴーワン-フォスキーニ-
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−レッドメイン−−−−−−−−−

■リザーブ:
●GK
18 D・ブザニス   90.10.02 189/89 所属なし
●DF
15 S・ネビル    89.01.11 184/71 パース・グローリー
13 S・ライオール  89.07.18 180/75 シドニーFC
●MF
17 D・フェレイラ  89.10.05 179/69 メルボルン・ビクトリー
 7 G・メブラートゥ 90.08.28 182/73 ゴールドコースト・U
16 J・ヒンガート  90.09.26 176/71 ダンデノン・サンダー
●FW
14 M・パブロビッチ 89.03.21 184/87 ウェリントン・フェニックス


オーストラリアは「多民族」なメンバー構成である。
ラテン、バルカン、アラブの苗字が並ぶ。
アフリカ系かアボリジニ系らしい肌色の選手もいた。

日本の2トップは東慶悟が「セカンドストライカー」的に動く。
オーストラリアのM・ニコルスもそれと似た動きだ。
ただ彼はボランチの位置に引いて組み立てに絡む。
東よりは「司令塔色」の強いプレーだ。

2分、日本は永井謙佑がフォアチェック。
CBジャーマンからボールを引っ掛けて奪う。
永井はエリア右に抜け出して切り返す。
シュートコースが見つからずに中へ折り返した。
山村和也が走り込んで右足ボレーを狙う。
体勢が弱くやや当たりが弱かった。

2分、オーストラリアのカウンター。
ホフマンが縦にスルーパス。
イェシッチは右サイドを抜けて冷静に左へ落とす。
二コラスがフリーで流し込んだ。
<U-22オーストラリア代表 1−0 U-22日本代表>

呆気ない失点だった。
試合はそのままオーストラリアペースで推移していく。
オーストラリアはピッチの「幅」を使うサッカーだ。
攻め急がずにボールを大事にする。
横にボールを動かして縦に仕掛ける。
相手のDFを引き寄せてまた横につなぐ。
さすがオージー。ラグビーみたいな攻撃だ(笑)
日本の守備は「相手を外に押し出す」デザインだ。
相手は実際に外へボールを運ぶ。DFが付いていく。
DFが横に広げられたところで、オーストラリアは横に短くつなぐ。
日本は奪いどころを見出せず、全体が後ろに引っ張られる。
オーストラリアがボールの保持率で圧倒していた。

22分、日本は酒井宏樹が右サイドを攻め上がって折り返す。
右足のクロスがループシュート気味に伸びる。
GKの頭上を破ったけどバーに弾かれた。

33分、オーストラリアはボザニッチが左CKを左足で入れる。
山村和也のクリアが危うくオウンゴール…。
しかし左ポストに当たって日本DFがクリア。

日本はどうやらオーソドックスなパスサッカーを狙っている。
足を動かしながらパスコースを作る。
早いテンポでボールを動かす。
少ないタッチで立体的に組み立てる。
そういう狙いだと思う。
ただパスワークが合っていない。
「ブロックの中」に切れ込む意気は結構だけど、
タイミングが合わないと崩せない。
押し込まれる展開で「崩し」に絡む人数も足りない。
ただ日本は「個の打開力」がある。

45分、日本は永井謙佑が前線でハイボールを競る。
山村和也はセカンドボールを拾ってエリア右にスルーパス。
永井謙佑が抜け出してGKの上を冷静に破った。
<U-22日本代表 1−1 U-22オーストラリア代表>

日本がアディショナルタイムに追いついて前半は終了。
「いい時間帯」の同点弾だった。

試合は後半。
45分、オーストラリアはA・レッドメイン→D・ブザニス。
GK同士の交代である。ブザニスは「所属なし」らしい…。

50分、日本は右中間で細かく崩す。
東慶悟は右に大きく開く。
清武弘嗣がドリブルで切れ込んで左足ミドルを狙った。
これは惜しくもバーに弾かれる。

後半は日本が盛り返す。
前半に比べて踏み込んで寄せる、奪うプレーが増えた。
日本の選手はボールを引っ掛ける守備が上手い。
重心維持、足首の操作が日本のストロングポイントだ。
オーストラリアはボールを大事にしていた。
ただパスの質がそう高い訳でない。
ファーストコントロールも日本よりは悪い。
「寄せれば奪える」という自信が好循環を生む。

55分、日本は原口元気が山口蛍とワンツー。
原口は左から中に流れて右足ミドルを狙う。
決定的だったけど枠外だった。

62分、日本は原口元気→山崎亮平。
原口元気は55分のワンプレー「だけ」だった。
周りを使う、使われるという部分でどうも合ってない。
山崎がそのまま左MFの位置に入った。

63分、日本は最終ラインから前線にロングボールが入る。
永井謙佑が右サイドでボールを追う。
DFジャーマンはボールを跳ね返そうと飛び込む。
しかし永井が浮き球に足を出して一瞬早くボールに触った。
永井は裏を取ってエリア右に抜け出す。
GKとの1対1をきっちり流し込んだ。
<U-22日本代表 2−1 U-22オーストラリア代表>

63分、オーストラリアはI・サーナック→G・メブラートゥ。
「ゴルゴル」というファーストネームに船越アナを思い出した。

68分、日本は酒井宏樹の攻撃参加からチャンスメイク。
清武弘嗣がつないで、東慶悟はエリア中央にスルーパス。
永井謙佑が1対1からシュートを狙った。
これも決定的だったけどGKブザニスがブロック。

70分、日本は永井謙佑がボール奪取から自ら切れ込む。
永井はドリブルで相手CBをぶち抜いて左に落とす。
山口蛍がシュートを狙ったけど弱い。

74分、オーストラリアはM・イェシッチ→D・フェレイラ。
オーストラリアの布陣はこう↓
−−−−−−−−−−ホフマン−−−−−−−−−−
−ビスコンテ-ボザニッチ-ニコルス−メブラートゥ−
−−−−−−−−−-フェレイラ-−−−−−−−−−
-ベヒッチ−ジャーマン-マクゴーワン-フォスキーニ-
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−ブザニス−−−−−−−−−−


76分、日本は東慶悟→大迫勇也。
日本の布陣がこう↓
−−−−−−大迫勇也−−−−清武弘嗣−−−−−−
−−−山崎亮平−−−−−−−−−−永井謙佑−−−
−−−−−−−-山口螢-−−山村和也−−−−−−−
−比嘉祐介−−村松大輔−−濱田水輝−−酒井宏樹−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−権田修一−−−−−−−−−−


80分、オーストラリアはニコルスが中央を抜け出して右に叩く。
メブラートゥがスペースに抜け出して中に戻す。
ニコルスはフリーでシュートを狙った。
しかしGK権田修一がグラウンダーのボールを抑える。

83分、日本は永井謙佑が右サイドでボールを受けてクロス。
大迫勇也が体勢を崩しながらボーレーを押し込んだ。
<U-22日本代表 3−1 U-22オーストラリア代表>

87分、オーストラリアはJ・ホフマン→M・パブロビッチ。
88分、日本は山村和也→山本康裕。

89分、日本は山崎亮平が左サイドから切れ込む。
得意のドリブルでDFを3人抜いてシュートに持ち込んだ。
枠を捉えたけどGKブザニスがブロック。

89分、日本は比嘉祐介→吉田豊。
日本の最終布陣はこう↓
−−−−−−大迫勇也−−−−清武弘嗣−−−−−−
−−−山崎亮平−−−−−−−−−−永井謙佑−−−
−−−−−−−-山口螢-−−山本康裕−−−−−−−
−吉田豊−−-村松大輔−−-濱田水輝−−酒井宏樹−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−権田修一−−−−−−−−−−


89分、オーストラリアはM・ニコルス→S・ライオール。
こちらの最終布陣がこう↓
−−−−−−−−−−ホフマン−−−−−−−−−−
-ビスコンテ-ボザニッチ−ライオール-メブラートゥ-
−−−−−−−−−-フェレイラ-−−−−−−−−−
-ベヒッチ−ジャーマン-マクゴーワン-フォスキーニ-
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−ブザニス−−−−−−−−−−


試合は3-1でタイムアップ。
日本が結果を出した。
ただ評価の難しい試合である。
「いいサッカー」「やりたいサッカー」はできてないだろう。

U-22代表には招集されていない「大物」がいる。
宇佐美貴史、宮市亮だ。
知名度、期待値はこの年代トップの2人である。
ただ彼らを使えば勝てるかどうかはまた別だ。
限られた時間で結果を出すなら、まず守備の整備だ。
幸いにして攻撃は永井謙佑がいる。
個の打開力があり、カウンターには最適の人材だ。
今日の試合から見えたのはそういう方向性である。


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