マクドナルドが“ビッグマック”を200円にできるワケ
中島孝志氏の新刊『「経営」についてこれだけは知っておいて欲しいこと』（メトロポリタンプレス／刊）によれば、低価格戦略で勝てるのは業界１位の企業のみであるという。
その理由は、やはり資金力。
そもそも低価格で勝負すること自体は誰にでもできる。しかし、ある店が安売りをはじめると、その店のライバル店がさらに安売りをするという悪循環が生まれ、低価格競争は企業とそこで働く従業員を疲弊させる。
ファーストフード業界でいえば、潤沢な資金力を持つ業界一位企業の日本マクドナルドに価格競争を挑んでも、太刀打ちするのは難しいのである。
（１）24時間営業
働くスタイルが変化し、深夜族が増えた今、彼らに営業時間を合わせることは自然なこと。事実、始発を待つためにマクドナルドを利用するという話もよく聞く。
（２）儲かる店だけを残した
昨年、日本マクドナルドは全店舗の１割強にあたる店舗を閉店させたことで大きな話題となった。いくら集客ができたとしても、出店する場所の地代が高く、採算が合わなければ、撤退するほかなくなるのだ。
（３）商品を集中させた
かつてマクドナルドでカレーが売られていたのを覚えているだろうか。しかし、これは明らかにミスマッチだった。お客が求めているものは安いハンバーガーである。お客がいちばん求めているものを裏切らないこと、日本マクドナルドはお客の期待に応え続けている。
『「経営」についてこれだけは知っておいて欲しいこと』は、他にも松下電器（パナソニック）、ファーストリテイリング（ユニクロ）などの事例から、「マネジメント」の基礎知識を学ぶことができる。
どのようにして値段はつけられるのか、どのようにしてヒット商品は生まれるのか。経営戦略を通して、世の中の経済の動きを勉強することができる１冊だ。
（新刊JP編集部／金井元貴）
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