「裸になる卒業式打ち上げパーティー」警察が取り締まりを強化、学生は不満げ

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昨年、韓国社会に大きな衝撃を与えた、卒業式後の全裸の打ち上げを覚えているだろうか? 卒業式を終えた学生が男女関係なく「裸」になり、先輩などから生卵やケチャップを頭にかけられたり、下着姿で街を歩いたりすることで卒業の喜びを感じるゲームである。

昨年2月、打ち上げパーティーが行われている現場を近くの住民が撮影し、ネットに掲載したことから発覚。以前から中学や高校で蔓延していることも判明し、大きな波紋を広げた。

韓国警察は全裸になる打ち上げパーティーを阻止すべく、8日から取り締まりを開始している。警察官4万7000人を投入し、校門や学校周辺を見回るなど取り締まりを強化させているが、すでに一部の学校では「全裸」の打ち上げパーティーを強行しようとする学生との間でトラブルが発生したという。

トラブルが起きた大田市の高校では、卒業式の日に警察が卒業生や在学生のかばんをひとつひとつ検査した。小麦粉や生卵などがあった場合は没収していたが、没収されまいとする学生が住宅街に小麦粉を隠すなどしたため、警察と少し衝突したのだという。

警察の厳しい取り締まりについて、保護者は「安心した」という意見と、「子どもたちを犯罪者として考えているようだ」という意見で、評価は分かれる。また、学生は「学校側は早く家に帰れと言うが、あんまりだ。私たちにとって一度きりの卒業式なのに」ととても不満を口にする。

しかし「一度きりの卒業式」とはいえ、裸になる半狂乱の打ち上げパーティーは明らかに度を超している。警察は今年から裸にさせたり、卵を投げつけた側(加害者)に対し、厳しい処罰を下すと警告した。


参照:学校のあちこちに警察、パトカー「窮屈な卒業式」 - ハンギョレ新聞
参照:警備の卒業式、裸も、思い出もなかった - 民衆の声

(文:林由美)

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