“圧倒的に生産性の高い人”に共通する法則

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 大仕事を次々とやってのけ、難題を立て続けに解決するスーパーマンのような人。どんな組織にも一人か二人は、このような“ズバ抜けて生産性が高い人”がいるものです。
 マッキンゼーでコンサルタントとして活躍していた安宅和人氏の著書『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』(英治出版/刊)は、企業・組織などに稀に存在する“圧倒的に生産性の高い人”に共通する法則が紹介されています。
 特筆すべきは、安宅氏はコンサルタントという顔だけでなく、脳神経科学者、そして現在はヤフー株式会社のCOO室室長という“実務家”としての顔、つまり「三つの視点」を持っていることです。
 今回はそんな安宅氏による“生産性の高い人”になる方法の一端をご紹介します。

■「悩む」と「考える」の違い
 安宅氏は、「悩む」とは「答えが出ない前提のもと、“考えるフリ”をすること」
そして、「考える」とは「答えが出る前提のもと、建設的に考えを組み立てること」。
 よって、研究や仕事において「悩む」ことはバカげたことだ、としています。
 「10分以上考えて埒があかないようなら、そのことについて考えるのは一度止めたほうがいい。それはもう悩んでしまっている可能性が高い」そうです。
 これは、仕事であれこれ悩むことが多い人は心に留めておいた方がいいかもしれません。
 
■バリューのある仕事(価値の高い仕事)とは?
 “生産性の高い人”とは「バリューのある(価値の高い)仕事」を継続して成し遂げられる人を指します。
では“バリューのある仕事”とはどんな仕事なのでしょうか。
 安宅氏によると“バリューのある仕事”とは、「“イシュー度”の高い問題に対して良質の解を出すこと」としています。
 
■「イシュー度」の高い問題、その本質の見抜き方
 「イシュー度」の高い、つまりは重要な問題ほど、複雑で入り組んでいるものです。その本質を見抜く力を備えていることが“生産性の高い人”の条件です。
 本書では重要度の高い問題を見極める(=「イシュー」を見極める)ヒントとして、以下の3つが紹介されています。
1.相談相手を持つ
 仕事の経験が浅いうちは、問題の核心の見極めるという作業を一人で行うのは難しいため、ジャンルごとに頼りになる相談相手をもつことが重要です。
 本書は、突出した人とそうでない人の顕著な差は「『知恵袋的な人』をもてるか否か」が生むもの、としています。

2.仮説を立てる
 漠然と「問題の核心はどこだろう?」と考えるより、まずは強引にでも、周囲の状況から仮説を立ててみる、このことの重要性を本書は繰り返し述べます。そうすることで、調べなければならないことや、必要な情報・分析が見えてくるのです。

3.言葉にする
 仮説を立てたら、次はそれを言葉に落とします。
 そうすることで、自分がとりかかっている問題をどう捉えているのかが明らかになります。また、言葉にすることで、チーム内で誤解が生じることを避けられる、というメリットもあります。
 言葉にする際のポイントとしては、
・「主語」と「動詞」をきちんと入れること
・「WHY(なぜ)」よりも「WHERE(いつ・どこ)」「WHAT(なに)」「HOW(どのように)」という要素を入れること。
・「〜よりもむしろ〜」といった比較表現を入れること

 などが挙げられます。

 生産性を高めるために重要なのは、問題を「解決する力」よりも、問題を「見極める力」。自分の力を飛躍的に伸ばすために、そして知的生産の深さを知るために、ぜひ目を通しておきたい一冊です。
(新刊JP編集部/山田洋介)

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