6日のセリエA第15節で、2−2のドローを演じたジェノアとパルマ。だが、スペクタクルな一戦の後に待っていたのはトラブルだった。ゴールが取り消されたからでも、退場者が出たからでもない。個人的なうらみであり、昨夏のマーケットの時期に、約束を守ったかどうかが問題となった。

試合終了のホイッスルが吹かれると、パルマのトンマーゾ・ギラルディ会長はジェノアのエンリコ・プレツィオージ会長の下へ歩み寄った。ところが、プレツィオージ会長は「出て行かないと蹴っとばす。お前は自分がやったことを恥じるべきだ」と“命令”。ギラルディ会長も「正義に関して問題があるのはあんたの方で、私じゃない」と叫びながら立ち去った。

両者のトラブルの原因は、マグヌス・トラエストという選手にある。プレツィオージ会長の言い分によると、金銭的な問題から同選手を獲得できなかったパルマのギラルディ会長から頼まれ、ジェノアがトラエストを買ったという。パルマがセリエAに昇格したら、同選手を買い取るというのが合意だった。だが、パルマはそれを無視し、ジェノアは興味のない同選手にサラリーを払うことになった。

さらに、パルマDFクリスティアン・パヌッチもプレツィオージ会長と口論を繰り広げた。カラヴィニエーレ(国防省警察)やチームメートが何とか止めに入るほどで、パヌッチがプレツィオージ会長に対して「あんたの頭をかち割ってやる」と何度も叫んでいたことが分かっている。