家の中に旦那、娘、息子、と3人もアトピーの人間がいる家というのは珍しいだろうか。
「子供がアトピーという難病を患ったため、わたしは全力で闘っている」と金銭問題で大トラブルに巻き込まれた社長のごとく力強く語る人がいる。アトピーはそれほど重大な病気なのだろうか? なぜアトピーは起こるのだろうか? 

■ そもそもアトピーって何?

そもそも「アトピー」とは「場所が特定されない」というギリシャ語の「アトポス」から由来しており、「アトピー性皮膚炎」のことをさすことが多い。小学校などでは、アレルギーの他の疾患、喘息や鼻炎などと区別するために、「アトピー」ではなく「アトピー性皮膚炎」と健康カードには記載する。通常は5歳ぐらいに発病し、学童時期に自然治癒するものであるとされてきた。

現象を端的に紹介すれば、皮膚の関節部分にかゆみを伴う炎症が起こり、時には出血やイボのようなできものができ、白い粉が出たり、透明な組織液が漏れだしてきたりする。風邪のようにアトピーが悪化した肌を触っても感染することはない。

■絶対にうつらないわけではない。「とびひ」になると注意が必要。

が、アトピーが悪化し「とびひ」となった場合は話しが別だ。漢字では「飛び火」と書き、まるで火事の飛び火のように感染が広がっていくことからそう呼ばれる。これはアトピー性皮膚炎で掻きこわした皮膚へ、黄色ブドウ球菌が付着することによって起こる。抗生物質などを飲んで対処するが、これを発病すると子供は全身かきむしり収拾がつかなっていく。感染の危険性を考え子供同士でもグラスは共用せず、発症の予兆があった場合は同じ部屋で寝かせないなどの配慮が必要となる。

■ 成人の発症


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