11日の欧州CL決勝トーナメント1回戦(第2レグ)インテル戦を控えるマンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、“ガゼッタ・デッロ。スポルト”紙のインタビューに応じた。ミラノのサン・シーロで行われた第1レグは0−0のスコアレスドローに終わっていた。

−ユベントスのラニエリ監督やASローマのスパレッティ監督などをはじめ、現在セリエAではインテルのモウリーニョ監督に対して怒りを抱いている人が多いが、あなたはモウリーニョをどう思っているか?

「ジョゼの個性には慣れたよ。私はもう子供ではないからね」

−マンチェスターでの第2レグでは、試合開始時にモウリーニョに対してブーイングが飛びそうか?

「彼にはメディアをひきつける能力がある。彼はオフェンシブな性格であり、(発言を)みんなが期待している。メディア戦術に長けているとも言える。ただ、試合が始まれば純粋にインテルとユナイテッドの戦いになることは彼も認識しているはずだ」

−インテル率いるモウリーニョには現在大きなプレッシャーが掛かっているようだ。この重圧は第2レグの開催地となるマンチェスターでも影響を及ぼすか?

「可能性はある。しかし、インテルはセリエAで首位を独走しており、(難敵の)ASローマと引き分けたことでスクデットをほぼ手中にいれた」

−第1レグ前日の記者会見で、モウリーニョは「マンチェスターは大胆な攻撃は仕掛けてこないだろう」と言っていたが、第2レグでインテルがどのような戦術を取ると予想しているか?

「サン・シーロで我々が攻撃を仕掛けないと想像していた?インテルはアウェーでPK戦まで持ち込むと思うよ。インテルにはイタリア人のメンタリティが宿っているはずだ。それはアルゼンチン人選手やその他の外国人選手にも。120分間0−0の展開を狙ってくると思う」

−欧州CLもFA杯もPK戦で勝利を収めた。不安は?

「何もない。選手は力の全てを出し尽くした。今季も昨季同様の結末を迎えることを願っている」

−インテルが誇るイブラヒモビッチとアドリアーノの2トップの印象は?

「力があり、アグレッシブな青年だ。しかし、脅威な選手は彼らだけではない。特にフリーキックからの展開に注意が必要だ。ミラノでは我々が試合を支配することに成功した。一方、インテルは後半に数回チャンスがあっただけだった。我々は高いレベルで集中力を保ち、積極的に戦った。第2レグでも同じような展開を期待している」

−イタリア勢対イングランド勢対決となるユベントス対チェルシー(第1レグ0−1)、ASローマ対アーセナル(第1レグ0−1)の予想は?

「確かにチェルシーは(監督交代もあり)復活しつつあるが、やはりアーセナルの方が脅威だろう。もちろんASローマも悪くはない。負傷者の回復が勝敗の鍵を握るだろう。もちろんイングランド勢が揃って勝ち進むことに期待している」

−モウリーニョ監督はあなたに300ユーロ(約3万6000円)のワインを贈ったようだが?

「サッシカイア(イタリアを代表するワイン)だよ。素晴らしいワインだ。まだ開けてはいないが、彼の良いチョイスをしたのではないか」

マンチェスター・ユナイテッドのイングランド代表DFリオ・ファーディナンドは先日、「ファーガソン監督の後継者はモウリーニョ監督が相応しい」と発言していた。引退の予定は。

「誰が引退を考えている?あなた方は私を強引に引退に追いやりたいのか?私はまだ引退のことなど全く考えていない」