フランス代表の右サイドバックとして58試合に出場したウィリー・サニョール(31)が1日、カナル・プリュス局のサッカー番組「カナル・フットボール・クラブ」に生出演し、正式に現役引退を表明した。サニョールは2日に記者会見で進退を明らかにする予定だったが、フランスのサッカーファンに1日はやく報告することを選んだ。

 サニョールは昨年8月にアキレス腱の手術を受けたが、いまなお痛みが残り、歩くのも困難な状態が続いているという。サニョールは「最近も解決策を見つけるために医師のもとを訪ねたが、このケガは治らない、ということを事実として認めざるを得ない。唯一の選択肢は、やめることだ。これは現実的な決定で、医師たちが下した判断だ。彼らはあらゆることを試してくれた。感謝している」と穏やかな表情で語った。

 サニョールとともに番組に出演したフランス代表のドメネク監督は、「驚いている。こんなふうにやめるなんて...、あまりに劇的だ」と言葉少なに感想を述べ、隣にいた本人の肩を抱き、「偉大な選手だった」とねぎらった。

 引退後の進路については「少し時間をおきたい」と語ったサニョール。古巣のモナコから来季のゼネラル・マネージャー就任の打診を受けているが、「いまはそのタイミングでない」と答えを急がない構えだ。