ロシア代表のフース・ヒディンク監督が英デイリーミラー紙上で、クリスティアーノ・ロナウドのFIFA世界最優秀選手賞受賞に疑問を投げかける発言をした。
 昨季42ゴールを上げ、マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグとチャンピオンズリーグの2冠に貢献したポルトガル代表ウィンガーのロナウド。この賞は世界の代表監督や代表チーム主将の投票によるものだが、ヒディンク監督はロナウドの派手なスタイルに皆だまされていると言う。

「クリスティアーノ・ロナウドはイケメンのサッカー選手だ。体もいいし、ヘアスタイルもいつも決まっている。だが、彼が受賞したのは見てくれの派手さからなんだ」

 昨季後半のバルセロナでの活躍やオリンピック優勝からリオネル・メッシがロナウドを抑えるのではと予想する向きもあった。しかし、メッシは2位に終わり、リヴァプールの1年目で大活躍したフェルナンド・トーレスが3位に入った。
 しかし、ヒディンク監督はこの2人の若きスーパースターとてまだ世界最高と見なされるには早いと考えており、トーレスのチームの主将こそ、その地位にふさわしいと話す。

「私は(スティーヴン)ジェラードのほうがずっといいと思う。彼はテクニックに優れ、プレーのレベルが高く、そしてピッチ上でのファイティングスピリットと戦う姿勢に私は敬服する。サッカーに対する彼の情熱が、私のそれと一致するからだろう。彼はファンが自分と同一視できる選手であり、クラブとクラブのエンブレムに対する愛を持っている選手だ。こうしたものすべてを兼ね備えている選手はほかにはいない。私には彼のほうがクリスティアーノ・ロナウドよりもずっと魅力的に見える」
「もちろん、ロナウドは観客を楽しませるし、すばらしいスキルを持っている。だが、派手で目立ちがりやだ。ジェラードやバルセロナのチャビ、メッシは自分のことにはそれほどかまわない。彼らはチームのことに目を向けている」