2年連続で15勝を挙げたレッドソックスの松坂大輔投手に対して、翌20日のボストン地元紙は、皮肉な反応を示した。
 「ボストン・ヘラルド」紙の電子版は、「ものごとをややこしくするのが、好きな彼の傾向から判断すると、松坂大輔という男は、高速避けて、信号だらけの国道を行くのが好きで、盆栽用のはさみで芝生を刈るのが好きで、買い物リストを毛筆習字でしたためたりするのが好きに違いない」という書き出し。四球連発でも、最小失点に抑えて勝つ今年の松坂のパターンを、可笑しく伝えている。同記事によると、松坂は5四球以上で6勝を上げており、それは、レッドソックスの球団史上では、1953年にマックダーモントが8勝を挙げて以来の“珍事”であり、ア・リーグ全体でも、テキサスのボビー・ウィットが1987年に8勝して以来のことだという。
 「ロープ際に追い込まれている感じがあっても、自分のピッチングが出来るということだ」とフランコナ監督は説明する。「走者は背負っても2点しか失わなかった。簡単なことじゃない。5回しか投げなかったけれど、味方も点を取ったし、勝利は勝利だ」と、土壇場で踏みとどまった松坂を称えているが、もうひとつの地元紙「ボストン・グローブ」は、「松坂は勝ち逃げ」というあてこすりの見出しを立てるなど、五回で降板した先発勝利投手には、手放しで絶賛という訳ではないようだ。