松井選手が活躍するヤンキーススタジアム

写真拡大

   米大リーグ・ニューヨークヤンキースの公式HPの「予想スタメン」から松井秀喜選手の名前が消えた。さらに「はっきりとした役割がないマツイはトレード要員になる可能性がある」とまで酷評されている。地元紙の報道でも松井選手はスタメンの構想から外れており、2008年は厳しいシーズンになりそうだ。

スタメンどころかDHの座ですら危ない

「ベテランの松井秀喜は、ここ5シーズン中4シーズンで100打点の男だが、瀬戸際の要員のため、スターティングメンバーにすら入れないかもしれない」
「サンフランシスコ・ジャイアンツからすでにオファーがあったが、2600万ドルの契約を残して、はっきりとした役割もないマツイはトレード要員となる可能性がある」

こんな風に酷評されたのは元旦のヤンキースの公式HPの記事だ。この記事のなかでは、「予想スタメン」も合わせて掲載されているが、そのなかに「マツイ」の名前はなく、松井が守備をしていた左翼にはジョニー・デーモン選手の名前が挙がっている。デーモン選手は07年シーズンの半ばから、膝を痛めてDHに入ることが多かった松井選手に代わって左翼を守っていた。もっとも、これがヤンキースのHPに掲載されたといっても、ヤンキースの公式見解ではない。しかし、地元紙ではキャッシュマンGMが来季の正左翼手はデーモン選手だと明言したとの報道もあり、松井選手が左翼のスタメンで出場する可能性は限りなく低くなりそうなのだ。

「ジョニー・デーモンを左翼にセットし、ヤンキースがジアンビをDHに置くことで、マツイの次のシーズンの出場時間は減少するだろう」(ニューヨークポスト)

地元紙や公式HPでの予想でも、左翼はデーモン選手、DHはジェイソン・ジアンビ選手となっており、松井選手にとっては居場所がないということになりそうだ。

「トレード話」が浮かんでは消える状態

   2007年11月には、これまで松井選手に大きな信頼を寄せていたトーリ監督に代わって、ジョー・ジラルディ氏が新監督に就任したことが発表されてからというもの、松井選手の「トレード話」が米各紙で報じられ始めた。12月初旬には、ジャイアンツが松井選手を含む大型トレードをヤンキースに打診していたことが明らかになったが、その後、ジャイアンツが他の外野手を獲得し、いったんはトレード話は収束。しかし、07年シーズンに投手陣の不調で苦しんだヤンキースは、ツインズの左腕エース・サンタナ投手の獲得を狙っており、松井を放出することでその獲得資金に当てるとの報道もあった。

   その一方で、2007年12月16日のニューヨークポスト(電子版)は、ヤンキース新人投手のトレード話をもとに

「ヤンキースは(サンタナ投手の移籍について)"ドアを開けている"と言っているが、松井とその契約金2600万ドルでやくりする見通しは遠のいている」

などと報じており、松井のトレードがあるか否かは未だ不透明な状態。しかし、2008年1月6日には、ヤンキースが継続してサンタナ投手獲得のために交渉していることがヘラルド・トリビューン紙などに報じられており、松井選手の「トレード話」が再浮上する可能性がないとは言えない。

   松井秀喜選手は2008年1月6日に、地元の石川県能美市の「新春市民の集い」に参加。サンケイスポーツによれば、参加者からは「デーモン選手から定位置を奪ってください」「トレードの話もあったが、ヤンキースにいて」という"懇願"に近い質問が飛んだという。

   松井選手はそれぞれ

「頑張ります」「トレードといわれたらそれまでですが、そう(残留)なるように頑張ります」

と神妙な面持ちで返したが、少なくとも「厳しいシーズン」が待ち構えているのは間違いなさそうだ。

J-CASTニュースとは?

従来のマスコミとは違うユニークな視点で、ビジネスやメディアに関するさまざまな記事を発信しています。読者投稿のコメント欄も充実!
国内最大級の新商品サイト「モノウォッチ」も開設!