今年の7月に撮影した乙女ロードにある書店の看板写真。K-BOOKSの同人館に入ってブツを探す時の肩身の狭さは異常。行くと確実に男は私だけなので最近は自重してます。

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フジテレビで不定期に放送されている「NONFIX」というドキュメンタリー番組があります。毎回意欲的なテーマが選ばれる同番組ですが、そこで先日まさかの「腐女子」が取り上げられていました。期待と不安が入り混じる中で見た内容は予想外に興味深いものだったので、今回は『腐女子ノ先ニアルモノ』と題された同番組の一部をご紹介してみたいと思います。

■NONFIX『腐女子ノ先ニアルモノ』
放送日時:2007年11月21日・深夜2時48分〜3時48分
放送局:フジテレビ

番組は「なぜ自分たちを“腐っている”なんて言うのでしょう」というテロップからスタート。コミケ会場を歩く女性ディレクターの姿をカメラが追いかけます。そしてナレーションで「私は30歳の駆け出しディレクター。ドキュメンタリーを撮りたくて、テレビの世界に入りました」と自己紹介。女性参加者の多さに圧倒されながら、ディレクター自ら腐女子の方々に取材をしていきます(顔はほとんどがボカシ入り)。見ているとどうやらディレクターは腐女子どころかオタク的なものにもあまり詳しくなさそうな感じ。なんだかちょっぴり不安です。

●乙女ロードでガチンコ取材
やがて場面は東京・池袋の「乙女ロード」に変わります。そしてアニメイトの前で大胆にも「すいません、フジテレビの者なんですけど、今、腐女子っていう人を探していて……」という直球トークで、道行く若い女性に声をかけていきます。なんという恐い者知らず。これは聞く側に腐女子スキルがないからこその芸当でしょう。
今年の7月に撮影した乙女ロードにある書店の看板写真。K-BOOKSの同人館に入ってブツを探す時の肩身の狭さは異常。行くと確実に男は私だけなので最近は自重してます。


頑張って聞いてはみるものの、呼び止めた女性は「いやあ〜ちょっと……」「時間ないんだけど……」「私、腐女子じゃないんで」という感じで、なかなか答えてくれません。これは男の立場で考えると「オタクを探してるんですけど、あなたはオタクですか」と聞かれているようなものなので、当然の反応ではあります。ただ、このディレクターは純粋に「腐女子って何なんだろう」という謎解きをしようと懸命だったのは伝わったので、見ていて特に不快感はありませんでした。

心の広い人も中にはいるもので「はい、腐女子です(笑)」と答えてくれる人も現れます(しかも顔出し出演)。ゴスパンクな服をきたその女性は「何を買ったんですか?」という質問に「BLの同人誌とか。(BLは)ノーマルの男と女より、逆に生々しくなくていいような気がします」とちょっと照れくさそうにコメント。そして「BL=ボーイズラブの略」という基礎知識の解説が入り、腐女子はBLにハマる女性を指すようだ、という前説が終わります。

乙女ロードでは用紙に記入する形でのアンケートも実施され、腐女子の方々はBLの魅力を
「禁じられている感じがときめく」
「ロマンを追求できるから」
「ホモはファンタジー」
とか書いてたようです。ホモはファンタジーですか、そうですか。
遠目で見たら男女カップル。近づいても男女カップル。近づいてさらにポスターに書かれた文字を熟読してからようやく男×男と分かるのが乙女ロード・クオリティ。