MFティアゴ(ユベントス)、DFアビダル(バルセロナ)に続き、MFマルダを失うのも必至と見られるリヨン。すでにリールから2人のMF、ケイタとボドメールを獲得し、アビダルの代わりとなる左サイドバックには昨シーズン中に契約を結んだベラジがいるが、まだ十分な補強とは言いがたい。

 フランス代表でもコンビを組むアビダル―マルダの穴を埋める左サイドの補強が急務となったリヨンだが、レキップ紙によると、かねてから獲得に動いていたDFアルマンに加え、同じパリ・サンジェルマン(PSG)からMFロテンを獲得する可能性も浮上している。

 ロテンは昨シーズン前半、ラコンブ監督に“干されて”いたものの、ル・グエン監督が就任してからは見事に復活、プレーでも精神面でもチームの柱として活躍し、PSG を2部降格の危機から救った立役者のひとり。2005年11月以来遠ざかってはいるが、フランス代表で11試合の出場経験がある。リヨンが関心を示していることについて「僕ももう29歳。もしリヨンのようなクラブが興味を抱いてくれるのであれば、僕もまだ“終わっていない”ということだ」と素直に喜んでいる。

 加えてリヨンのペラン新監督は、リーグ・アンのデビューを飾ったトロワ時代の恩師。これもロテンにとって心を動かされる材料ではあるが、ル・グエン監督からの信頼が厚いことを意気に感じ「希望はあくまでPSGに残ること」だという。ただしロテンは残り1年となった契約の延長と年俸アップをクラブに要求しており、これがこじれれば、移籍への道が開くことになる。「もしリヨンからオファーを提示され、首脳陣がクラブにとっても僕にとってもプラスと判断するなら、そのときは出て行かなければならないだろう」と冷静に語っている。

 なおレキップ紙によると、リヨンは“天才”の呼び声が高いコリンチャンス(ブラジル)の攻撃的MF、ボルヘス・ウィリアン(18)の獲得に動いている模様。