FAカップ決勝を土曜日に控えたチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、ケガ人が続出するチーム状況を考慮して、GKエンリケ・イラリオをストライカーとして起用する可能性を示唆した。

 マンチェスター・ユナイテッドとのFAカップ決勝で、シーズン終了を迎えるチェルシー。新装したばかりの“聖地”ウェンブリーでリーグ戦の借りを返したいところだが、過酷なシーズンを戦い抜いた選手たちは満身創痍の状態。アンドリー・シェフチェンコ、ミヒャエル・バラック、リカルド・カルバリョ、アリエン・ロッベンの4選手の欠場はほぼ確実で、アシュリー・コールのメンバー入りも微妙な状況だ。この緊急事態に、指揮官モウリーニョは、練習でストライカーとしての才能の片鱗を見せたというGKイラリオを、FW登録でベンチ入りさせる秘策を真剣に考えているという。

「アシュリーがメンバー入りしたとしても、プレーできるメンバーは15人しかいない。16人の登録人数を満たすには、残りの1枠に、イラリオかアカデミーの若手のどちらかを選ぶしかない。イラリオはFWでもなかなかのプレーをするのでね」

 今シーズン序盤、GKのペトル・ツェホとカルロ・クディチーニが同時に戦線離脱した緊急事態に、守護神としてゴールマウスを守り抜いたイラリオ。シーズンの締めくくりとなる試合で、ケガ人続出の窮地を迎えたチームをストライカーとして救うことができるだろうか。