"FOMA M2501 HIGH-SPEED"は、PCカードスロット経由でパソコンに接続できる

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先週のモバイル通信の実力チェックでは、イー・アクセスが提供する最大3.6Mbps※のHSDPA通信サービス"EM モバイルブロードバンド"を利用できるモバイル端末"EM・ONE"の実力を検証した。実はNTTドコモも、最大3.6Mbps※のHSDPA通信サービスを提供している。
そこで今回は、受信時最大3.6Mbpsの高速データ通信をサポートした通信カード"FOMA M2501 HIGH-SPEED"を使用して、都内5箇所で通信速度をチェックしてみた。
※通信速度は、下りが最大3.6Mbps、上がりが最大384kbps

■"FOMA M2501 HIGH-SPEED"の特徴と通信エリア

"FOMA M2501 HIGH-SPEED"は、FOMAのパケット通信に加え、より高速化したHIGH-SPEED、W-CDMA/GSM/GPRSの各通信方式をサポートした多機能な通信カードだ。FOMAハイスピードエリアでは、受信時最大3.6Mbpsの高速データ通信が可能で、対応エリア外でもFOMAが使える場所なら、送受信最大384kbpsのデータ通信が利用できる。
写真:高速通信カード"FOMA M2501 HIGH-SPEED"

前回に紹介したEM・ONEは、モバイルブロードバンド端末なので、USBケーブルを使用してパソコンと接続したが、"FOMA M2501 HIGH-SPEED"は、PCカード型の通信機器なのでノートパソコンのPCカードスロットに直接差し込めば利用できるので、わずらわしいケーブルなしでパソコンと接続できる。
写真:"FOMA M2501 HIGH-SPEED"は、PCカードスロット経由でパソコンに接続できる

"FOMA M2501 HIGH-SPEED"で最大3.6Mbpsの通信を行うには、"ダイヤルアップの接続設定"を必要とするが、NTTドコモが提供するインターネット接続サービス"mopera U"に接続するなら、「FOMA PC設定ソフト」を起動して「かんたん設定」-「パケット通信」-「mopera Uへの接続」を選択するだけで"ダイヤルアップの接続"を作成できる。
写真:FOMA PC設定ソフト

■通信エリア・実際の速度チェック

測定は前回と同様に、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba、新宿アルタ前、六本木ミッドタウン、汐留、三鷹駅の全5箇所で、下りの転送速度を計測した。
写真:六本木ミッドタウン

表1.測定ポイントでの通信速度
測定ポイント1回目2回目3回目4回目
新宿アルタ前2.23Mbps2.28Mbps2.18Mbps2.26Mbps
ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba0.32Mbps0.24Mbps0.22Mbps0.25Mbps
六本木ミッドタウン1.3Mbps1.36Mbps1.37Mbps1.28Mbps
共同通信社ビル前(汐留)1.56Mbps1.45Mbps1.44Mbps1.18Mbps
世界連邦平和像前(三鷹)1.16Mbps1.18Mbps1.33Mbps1.3Mbps


受信感度の確認には、"FOMA M2501 HIGH-SPEED"に付属の"M2501 HIGH-SPEED ユーティリティ"を使用した。

表2.受信感度
測定ポイントアンテナ感度
新宿アルタ前4本安定
ヨドバシカメラ
マルチメディアAkiba
2〜4本不安定
六本木ミッドタウン4本安定
共同通信社ビル前(汐留)3〜4本ほぼ4本で安定
世界連邦平和像前(三鷹)2〜3本ほぼ3本で安定


■2Mbpsを超える快適通信 - 通信料金に課題あり

新宿アルタ前では、"FOMA M2501 HIGH-SPEED"は常時4本のアンテナを捉え、2Mbpsを超える通信速度を記録した。試しに、同じ場所で"EM・ONE"を使用してみたが、平均1.5Mbps程度で、2Mbpsにはほど遠かった。
ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaでは、アンテナは2〜4本と常時変化し、ほかの測定点と比較して極端に遅い測定結果となった。ちなみに"EM・ONE"では、通信速度は0.52Mbps〜1.21Mbpsで、"FOMA M2501 HIGH-SPEED"よりも高速な結果が得られた。
写真:新宿アルタ前

今回の測定では、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba以外の測定点で、快適な通信速度を得られた。とくに新宿アルタ前は、あまりに高速な通信速度だったので、我が目を疑ったほどだった。
高速通信環境を実現した"FOMA M2501 HIGH-SPEED"の一番の課題は、やはり通信料金だろう。FOMAのパケット定額サービス「パケ・ホーダイ」は、データ通信に適用されないので、従量制の通信料金が適用される。ただし、「パケットパック」と呼ばれるパケット割引サービスを選択しておくと、通信料金を節約できる。NTTドコモのサイトによると、120,000〜450,000パケットなら「パケットパック60」、450,000パケット以上なら「パケットパック90」がお得とされる。付属のFOMAパケットバイトカウンタを使用すれば、通信時のパケット数を把握できるので、使用頻度に合わせてパケットパックを選択すれば良いだろう。
写真:FOMAパケットバイトカウンタの画面

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FOMA M2501 HIGH-SPEED
NTTドコモ

編集部:関口 哲司
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