バルサ退団の噂が絶えないエトーの争奪戦にリバプールも参戦　（Photo/Kiminori Sawada）

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　リバプールのラファエル・ベニテス監督が、早くも来シーズンの戦力補強に乗り出している。アメリカ人大富豪のジョージ・ジレットとトム・ヒックスによるクラブの買収が成立し、真のビッグクラブ化を目指すリバプールは、指揮官の要望に応えて、攻撃陣の補強にターゲットを絞っている。すでに、レバークーゼンのＦＷアンドレイ・ヴォロニンの獲得を発表しているが、水面下ではさらなる大物獲得にも着手。その有力候補が、バルセロナのカメルーン人ＦＷサミュエル・エトーだというのだ。

　フランク・ライカールト監督やＭＦロナウヂーニョとの確執が表面化して以来、バルセロナ退団の噂が絶えないエトー。そんなビッグネームの獲得チャンスをイングランドのビッグクラブが黙ってみているはずもなく、英国紙の報道では、すでにチェルシーやアーセナルも獲得の動きを見せているという。

　しかし、バレンシアで監督を務めた経験を持つベニテスの“スペイン・コネクション”はライバルクラブを凌駕しており、２年前にもエトー獲得に乗り出した経緯のあるリバプールに一日の長があるといった状況だ。今シーズン終了後に、新経営陣から巨額の補強資金が約束されているベニテスは、このカメルーン代表ＦＷの獲得に、2000万ポンド（約46億円）以上をつぎ込むと見られている。

　リバプールの最高経営責任者を務めるリック・パリーは、新体制に移行したリバプールの補強戦略について、次のように語っている。

「我々には明るい未来が待っている。来シーズンに向けて、監督に十分な補強資金が用意される予定だ。我がチームには、すでに素晴らしい選手が揃っているが、今シーズン終了後の補強で、さらにスケールアップするだろう。また、新スタジアムの建設についても、間もなく着工予定だ」

　エトーに加え、ウディネーゼ所属のイタリア代表ＦＷヴィンチェンツォ・ヤクインタもリストアップしているというリバプール。新経営陣の下、本格的なビッグクラブ化を目ざすレッズは、前線の顔ぶれを大きく変えて、2007-08シーズンに臨むことになりそうだ。