イタリア杯準決勝ACミラン対ASローマ(第1戦、2−2で終了)が行われた25日夜、サンシーロ・スタジアムに突然ロナウド(30=レアル・マドリー)が姿を現した。怪物ロナウドの出現にスタジアムは一瞬のどよめき、そして暖かい拍手で包まれた。

同日15時過ぎ、プライベート機でミラノ・リナーテ空港に降り立ったロナウドはACミラン移籍成立に向けメディカル・チェックを済ませ、その足でサンシーロに向かった。ACミラン側は先日、ロナウド獲得要請の正式オファーをレアル側にFAXで送っているが、金額面で開きがあると見られており、まだ成立には至っていない。移籍交渉の中心人物ACミラン副会長ガリアーニは「ロナウドは『(移籍するなら)ミランのみ』と言ってくれた。ロナウドはレアル側から移籍先を探すことに対する許可を既に得ており、レアル側に対しても問題はないだろう。(交渉は)正しい方向に進んでおり、月曜日には自分がマドリーに足を運ぶ。メディカル・チェックの診断に問題がないようなら、相手の要求をのむつもりだ」と移籍成立が近いことを明らかにした。

カルチョ界の超大物ガリアーニ副会長、ブラジル人選手獲得に絶大な威力を発揮するレオナルド。そして両者に挟まれるようにVIP席の中心にはロナウド。夏の移籍市場から続いた“ロナウドACミラン移籍”劇はついに最終章を迎える。

佐藤 貴洋