奨学金問題対策全国会議

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 奨学金問題対策全国会議は2018年11月8日、日本学生支援機構と文部科学省に対し、緊急声明を発表した。保証人に対する全額請求の即刻停止、保証人から取得した支払義務のない金員全額の即時返還を強く求めている。

 奨学金問題対策全国会議は、奨学金返済問題に苦しむ人の相談・救済活動などに取り組む全国組織。大学教授や弁護士らで組織している。

 奨学金問題対策全国会議では、2018年11月1日付朝日新聞の報道で明らかになった日本学生支援機構による保証人への全額請求行為を問題視。11月8日に緊急声明を発表し、保証人に全額請求する行為を直ちに止め、保証人から取得した法律上支払義務のない金員は直ちに全額返還するよう求めている。

 日本学生支援機構の学資金貸与制度では、連帯保証人と保証人の2名が必要とされるが、貸与者本人が支払わない際は連帯保証人には全額の支払義務があるのに対し、保証人には法律上2分の1の支払い義務しかない。だが、日本学生支援機構では奨学金貸与者本人と連帯保証人が返還できないと判断した場合、保証人に全額を請求し、返還に応じなければ法的措置を取る旨も伝えていたとされる。

 報道によると、保証人に対する全額請求は、2017年度までの8年間で延べ825人、総額は約13億円にのぼり、9割以上が裁判などを経て応じたという。

 緊急声明では、「かかる請求は、保証人に対し、法律上支払義務のない金員の支払いを求める行為であり、法律上原因のない請求である」と指摘。日本学生支援機構の請求行為を「保証人の法的知識の欠如につけ込んで、法律上正当化されない金員の取得を目指すものであり、かかる行為を組織的に行ってきたことは極めて不当であり、大きな社会的非難を免れない」と強く批判している。