日々の睡眠不足が借金のように溜まり、やがて健康を蝕むといわれる「睡眠負債」。このキーワードとともに、睡眠への関心が高まっています。長らく世界的にも睡眠時間が少ないと言われていた日本人ですが、近年は「寝る前のスマホ」という誘惑もあり、さらに寝不足を自覚している人も多いのではないでしょうか?

男性は6割、女性は7割以上は寝る前にPCやスマホをチェック

今回ご紹介するのは、一般社団法人ストレスオフ・アライアンスがまとめた『ストレスオフ白書2018-2019』内にある、「睡眠」に関するアンケート調査。こちらによると、日々の睡眠時間は男性も女性も平日は「6〜7時間」、休日は「6〜8時間」多くなっています。

「8時間以上」という人も一定数いますが、年齢を重ねたり疲労感があまりに大きいと、長時間眠りたいくても寝られないケースも。たくさん寝られるのは健康な証拠?

またこちらの結果で気になるのは、睡眠時間「5時間未満」の割合。男性は平日20.5%、女性14.5%。休日でも男性14.6%女性9.7%と、つねに睡眠不足の人は決して少なくないのです。

また同調査では、睡眠に伴うさまざまな「関連行動」について、年代別にアンケート調査を行なっています。そこで今回は、30代における睡眠の関連行動について男女別で調べた結果を紹介します。

30代女性における睡眠の関連行動(男性)

1位 ベッドに入る直前までPCやスマホ……60.5%

2位 昼間の仕事でパソコンを長時間使う……50.2%

3位 夜は12時前には就寝する……42.8%

4位 朝から疲れている……40.3%

5位 夕方から夜は意識してブルーライト対策……16.7%

6位 昼夜逆転の生活だ……16.0%

30代女性における睡眠の関連行動(女性)

1位 ベッドに入る直前までPCやスマホ……73.5%

2位 夜は12時前には就寝する……55.3%

3位 朝から疲れている……47.7%

4位 昼間の仕事でパソコンを長時間使う……36.8%

5位 夕方から夜は意識してブルーライト対策……13.4%

6位 昼夜逆転の生活だ……8.2%

「ベッドに入る直前までPCやスマホ」という人は男性で6割、女性だとさらに多く7割以上になっています。パソコンやスマホの明るい光は睡眠に悪影響を及ぼすといわれていますが、分かっていてもやめられない人はとても多いのが現状。また男性は昼間の仕事でパソコンを長時間使う人や昼夜逆転の人が女性に比べて多く、良質な睡眠をとりづらい現状も垣間見えます。

セルフ化が進んでいるのに……睡眠時間が少ない女性の職業はあの仕事

また同調査では、平均睡眠時間より明らかに足りていない「5時間未満」の睡眠という人について、それぞれの「職業」を質問。その結果をもとに、睡眠5時間未満の人が多い職業のランキングを作成しています。一番睡眠不足の人が多い職業とは何でしょか?気になる結果は次の通りでした。

5時間未満の割合が一番少ないのは男性が「梱包」、一方女性は「機器加工製造」でした。

女性第1位は「ガソリンスタンドスタッフ」(34.3%)。最近ではセルフのガソリンスタンドも増えていますが、給油だけではなく洗車や車検、故障点検、車両誘導といった仕事もあります。思いのほか過酷で、十分な睡眠がとれないのでしょうか?一方男性は「畜産」が42.5%で1位。畜産は生きている動物相手の仕事とあって、やはり24時間体制で仕事をしなくてはいけないようです。

スマホ片手で持ちながら寝落ちする人も多いのでは?

とはいえ仕事内容は急には変えられません。取り急ぎ上質な睡眠を確保するためにできることは、やはり「寝る前のスマホ」を控えることでしょうか。まずは枕元に置くのを控えるのもいいかもしれません。

【調査概要】
調査機関:株式会社メディプラス研究所
調査期間:2018年3月7日〜17日
サンプル数:14万人(男女各7万人)
設問数 :15