南北は板門店で将官級軍事会談を開催した。握手を交わす南北の出席者(写真共同取材団)=26日、板門店(聯合ニュース)
【板門店(共同取材団)、ソウル聯合ニュース】韓国と北朝鮮は26日、板門店で10回目の将官級軍事会談を行い、年末までに軍事境界線付近にある11カ所の見張り所を完全に取り壊すことで合意した。

 また9月に南北の国防相が署名した「軍事分野合意書」に従い、来月から地上、海上、空中での敵対行為を中止し、黄海の平和水域化などを協議する南北軍事共同委員会の構成を早急に進めることにした。

 会談に韓国側首席代表として出席した金度均(キム・ドギュン)国防部対北政策官(陸軍少将)は会談終了後、このような内容の報道文を発表した。

 報道文によると南北は年末までに試験的に撤収することで合意した南北それぞれ11カ所の見張り所について、来月末までに兵力と装備を撤収して完全に取り壊し、12月中に相互検証を行い、全ての撤収作業を終えることにした。見張り所の試験的な撤収の成果を評価し、それに基づき全ての見張り所を撤収するための実務協議も進める計画だ。 

 南北はまた、来月から地上、海上、空中での敵対行為を中止し、新たな段階別の作戦遂行手続きを適用することにした合意を滞りなく履行するという点を再確認した。

 軍事共同委員会の構成も早急に進める。共同委の構成については、1992年5月に南北が合意した「南北軍事共同委員会の構成・運営に関する合意書」に準じることにした。同合意書には委員長1人、副委員長1人、委員5人をそれぞれ選出し、共同委の会合を3カ月ごとに1回、板門店、ソウル、平壌で開催するのを原則とし必要があれば双方の合意により随時開催できると規定されている。

 「次官級以上」と規定された共同委の代表を定める問題ではこの日の将官級会談で合意に至らなかった。

 南北はまた漢江(臨津江)河口での民間船舶の自由な航行を保障するための事前措置として、軍関係者と海運当局、水路調査専門家などによる南北共同調査団をそれぞれ10人で構成し、来月初めから共同調査を進めることにした。 

 軍事分野合意書の履行に関する中間評価では、板門店の共同警備区域(JSA)の非武装化や朝鮮戦争戦死者の共同遺骨発掘地域における地雷の撤去作業、道路の敷設など正常に進行していると評価。今後も軍事分野合意書を滞りなく履行するために共同で努力することで合意した。

 北朝鮮側首席代表として出席した安益山(アン・イクサン)陸軍中将(韓国の少将に相当)は「きょうのように北南の軍部が、提起されている問題を深く幅広く協議し見解を一致させた例はない」とした上で、「北南の軍部が首脳の意向を受け、互いに尊重し理解すれば、民族の期待に合致するよう、うまくやっていけることを改めて立証した」と満足感を示した。