ウェイン・ルーニー【写真:Getty Images】

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母国メディアも驚き…後半ATにカウンターを防ぎ、仰天の40mアシストが炸裂

 海外サッカーの米メジャーリーグ(MLS)DCユナイテッドに所属する元イングランド代表FWウェイン・ルーニーが、無人のゴールを守る魂のタックルによるパスカットから、40メートルの美しき超ロングアシストを炸裂。同点の後半アディショナルタイムに、わずか11秒で演じたスーパープレーをリーグ公式が動画付きで公開すると、ファンに「これより凄いドラマはあるのか?」と衝撃を走らせていたが、母国英メディアも「恐るべきスプリント」「驚くべきアシスト」と仰天している。

 元イングランド代表ストライカーが演じた「11秒の奇跡」は母国でも反響を広げている。12日のオーランド・シティ戦だ。

 2-2で迎えた後半、6分のアディショナルタイムも5分を経過した50分だった。GKも参加したセットプレーの好機を生かせず、カウンターを受けた。相手選手が左サイドを単独で駆け上がり、ハーフウェーラインを越える。相手陣内には誰もいない。ロングシュートを狙えば、無人のゴールに蹴り込むことができる。絶体絶命のピンチ。その時だ。

 後ろから猛然と追いかける1人の男がいた。ルーニーだ。そして、全速力で距離を詰め、ターゲットを定めると豪快に滑り込み、渾身のタックルを炸裂。相手を吹っ飛ばし、ボールを奪取したのだ。窮地を救うビッグプレーにスタジアムは騒然。しかし、これでまだ終わりではなかった。すぐさま起き上がると、ボールを持ち、攻め上がったのだ。

 ハーフウェーラインを越え、右サイドを突破。顔を上げると、ゴール前にロングフィード。すると、一番遠い左サイドの選手にピタリ。頭で競り勝つと、なんとそのままゴールに吸い込まれたのだ。抜かれれば失点確実&敗戦濃厚の窮地を防ぎ、逆に決勝ゴールを演出。まさに奇跡としかいいようがない守備と攻撃を一人で演出してみせたのだ。

「恐るべきスプリント」「驚くべきアシスト」

 スタジアムが揺れんばかりのサポーターの熱狂。前線の選手が客席の最前列に飛び込み、熱狂する傍ら、ルーニーはピッチ上に残り、クールにサムアップを決めた。MLS公式ツイッターが動画を公開すると「これより凄いドラマはあるのか?」「サッカーファンではないけど、これは凄い」「今まで見た中で最高の瞬間の一つ」と大反響となっていたが、英メディアも反応した。

 英衛星放送「スカイ・スポーツ」は「ウェイン・ルーニーの驚くべきアシストでDCユナイテッドはオークランド・シティを倒した」と見出しを打って特集。「ルーニーは恐るべきスプリントで自軍に戻ると、敵の侵入を阻止した」「素晴らしい50ヤードのパスをルチアーノ・アコスタに供給」と絶賛している。

 また、英紙「ザ・サン」は「ウェイン・ルーニーは素晴らしいタックルと、驚くべきアシストでアディショナルタイムにチームに勝利をもたらした」と特集。「ルーニーは相手のカウンターに対して強烈なタックルでボールを奪うと、対角線のロングボールをペナルティ・エリアに放り込み、アコスタのゴールをアシストした。称賛されるべき男はルーニーだ」と評している。

 エバートンから6月にMLSのDCユナイテッドに移籍したルーニー。泥臭いプレーを発揮し、少しも衰えることがない姿に母国メディアも大きな拍手を送っていた。(THE ANSWER編集部)