エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

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”定説”を覆した一発、3冠王を引き合いに絶賛「全盛期のカブレラの左打者版」

 エンゼルス大谷翔平選手が打った今季4号ソロ弾が、米球界を賑わせている。4月27日(日本時間28日)の本拠地ヤンキース戦で剛腕セベリーノが投じた97マイル(約156キロ)内角ボール球をフルスイングすると、打球は時速112マイル(約180キロ)の速さで右翼スタンドへ飛び込んだ。この一発を米データ分析サイト「ファングラフス」が特集。内角攻めをモノともせず、外角球も左翼方向へ力強く飛ばす23歳二刀流を、2012年に3冠王になった好打者を引き合いに「全盛期のミゲル・カブレラの左打者版のようだ」と絶賛した。

 対戦したセベリーノに「もう内角に投げないよ」とまで言わしめた大谷の今季4号。特集では、開幕前は「オオタニには内角速球で攻めよ」という攻略術が広く唱えられていたが、この一発で“定説”が覆されたと指摘している。MLB公式データ分析サイト「ベースボール・サバン」によれば、平均すると大谷より内角攻めを受けている打者はいないという。投手たちは、大谷の手元を攻めてバットを強振させないことを狙っている。だが、セベリーノから放った一発は打球速度112マイルの強烈アーチだった。

 特集では、左打者が本塁打した球速95マイル(約153キロ)以上の速球のコース分布図、左打者が打った速度110マイル(約177キロ)を超える打球のコース分布図を用いて、大谷が仕留めたセベリーノの内角速球が、いかに稀なパターンであったかを説明。打席での動画も引用しながら、大谷がバットを振る際の遠心力に頼らず、腕を上手く畳んだコンパクトなスイングで放ったホームランだったとし、「全盛期のミゲル・カブレラの左打者版のようだ」と最高級の賛辞を送った。

 さらに、大谷が実は内角が打てるだけではなく、外角球に対してはバットを逆らわずに出して、左翼方向へ力強い打球を飛ばしていることも指摘。まだ大谷の全てを知ったわけではないと断りを入れながらも、「弱点があるはずなのに、それがどこか分からない」と続けている。

 開幕から1か月が過ぎ、投手としては2勝1敗、防御率4.43、打者としては打率.341、4本塁打12打点の活躍で、二刀流が不可能ではないことを体現している。「この挑戦が成功するか、ショウヘイ・オオタニが証明する必要はない。他のメジャー選手たちが彼を止められるかに掛かっている」と特集は結ばれたが、この高評価が間違いではないことを証明するため、大谷もさらなる成長を続けていきたい。(Full-Count編集部)